健康に暮らすために家の温度から考える

健康に暮らすために家の温度から考える

冬になると家の中が寒い」と感じた経験がある方も多いのではないでしょうか。

お風呂の際に脱衣所で洋服を脱ぐときに寒さで震えたり寝室が寒く、朝起きるのが辛かったり夜になると冷え込みトイレに行くのがおっくうになったりと、寒さや冷え込みが原因となり、行動に制限がかかり快適な住環境とは言い難いかもしれません。

そこで今回は、住宅の温度についてお話していきたいと思います。

家族と快適温度

【今回の記事のポイント】
✓室内温度が低いことで影響が出る部分がわかる。
✓注意点や改善策がわかる。

《目次》
家の温度が低いと起こること
注意すべき室内の温度差
健康に暮らすための快適温度~まとめ~

家の温度が低いと起こること

家の中が寒く、温度が低いことで起こることとはなんでしょう?
大きく分けると3つあります。

①血圧が高くなりやすい傾向にある

血圧測定

室内の温度が低いほど、起床時に血圧が高くなる傾向があるとされ、高齢者の方が特に著しく、年齢が上がるにつれ、高くなっていくようです。

それにより、脳卒中や狭心症などを引き起こす原因にもなります。

朝方に血圧が上がる原因としてはアルコール摂取や動脈硬化の進行など複数の要因がありますが、そのうちの一つに「朝の冷え込み」があります。

起床時

冬になると朝夕の冷え込みを感じることが多くなります。
確かに、冬になると寒くて布団から出たくないなんて言葉は誰もが言ったり聞いたりしたことがあるはず。朝に気持ちよく目覚めるためにも室内の温度は重要になってきます

積雪が観測される北海道や東北地方では室内温度がマイナスになる場合もあるようです。起きてから部屋が温まるまでにも時間を要しますし、温かくなった頃には家を出なければならないなんてこともあるかと思います。

②ヒートショック現象を起こしやすい

お風呂場

冒頭でもお話した通り、脱衣所で服を脱ぐ際に震えるのは、急激な温度差があるからです。

急激な温度差により引き起こすのがヒートショック現象です。こちらも高齢者の方に多く、ほとんどが冬場に集中していて、冬場の入浴中による急死者数は交通事故より多いと言われています。

ヒートショック現象

冬場の脱衣所が寒く、温度差があることで、熱いお湯で長湯しようとします。そのため、血管が急激に伸縮しヒートショックを起こしてしまいます。今では多方面から注意喚起され、寒さによる健康被害から守るため、室内を暖かくすることを推奨・勧告しています。

室内を暖かくするには、暖房機器を使う他に、住宅の断熱化を図ることが有効的とされています。常に18℃以上の室温を保つ為には、温めるだけでなく、保温するこも重要になってきます。

住宅の断熱化に最適な断熱材はこちら

③暖房費コストが高くなる

ストーブ

部屋が寒いと暖房機器の温度設定を高くしがちです。
設定温度が高いとその分、使用する灯油や電気も消費しやすくなります

また、各部屋ごとに暖房機器を配置する必要があったりと全体の暖房コストがかさんでいきます

ハロゲンヒーター

しかし、常に室温を一定に保てるようになると、その分暖房コストは削減されます。
一定の温度を保つためには、先ほども言った通り、保温効果が期待できることが望ましいです。

そうすることで、消費電力も抑えられ、暖房コストの抑制にも繋がります。
このように、省エネで快適な空間を保つことが環境配慮にも繋がるとし、世界各国では住宅の断熱化の基準がかなり高く設定されています。

ヨーロッパの断熱

世界の基準に合わせて日本でも住宅基準が見直されてきています
そのため、最近建てられる家は省エネ基準に沿った家を建てることで助成金や補助が出るようになりました。

また、高い水準と品質で建てられる【ZEH】【Heat20】というような高水準住宅も出現し、今後はこの基準がスタンダードになるよう国が推奨し、住宅メーカーや工務店でも取り扱いが増えてきています。

高水準住宅

注意すべき室内の温度差

家の中と言っても温度差が生じやすかったり、寒さを感じやすい場所があります。
続いては注意すべき温度差のポイントについてお話をしていきます。
温度差とは

Point①:部屋と部屋との温度差に注意!

ヒートショックのところでもお話しましたが、部屋ごとに温度差があることで寒さを感じ血圧が変動します。
例えば、リビングから廊下に出た際や、部屋からトイレに入った際など、間取りによって温度差が生じやすい場合があります。

廊下

回避する為には、各所に暖房機器を設置する他、常に仕切りとなるドアなどを開けた状態にし、空気を循環させる必要があります。そうすることで部屋間の温度差を軽減することが可能。

しかし、そうなると暖房費コストが高くなりやすいです。そう考えるとやはり家全体で断熱化をし経済的にも健康的にも安心安全な家にすることが一番かもしれません。

Point②:部屋の中での温度差に注意!​​​​​​

部屋の中での温度差というのは、部分的な面です。
築年数が古い住宅は断熱性能の低下や、隙間から入ってくるすきま風によって部屋全体が同じ温度ではない場合が多いです。

また、暖かい空気と言うのは上にのぼる性質があるため、部屋の空気を循環させないと天井部分にばかり暖かい風が溜まってしまいます。シーリングファンやサーキュレーター、扇風機を使うなどして上手に部屋の空気循環をするのがおすすめです。

サーキュレーター

また、開口部と言われる窓の付近、いわゆる窓際は特に温度差があり、結露にも繋がります
結露は住宅の天敵とも言われるほど、住宅にも住む人にも良い影響を与えません。

最近は、結露防止に繋がるような特殊な加工がされていたり、二重サッシにして温度差を無くすようなスタイルが主流になりつつあります。窓には断熱材を設置することもできないので、実は重要な場所となります。

Point③:足元の温度差に注意!

冬になると底冷えするお家も少なくないのでは?
基礎断熱床断熱かによっても温度は多少異なります。

足元を温めることで、血圧への影響も少なく、身体全体が温まりやすいのは皆さんご存知の通りです。

底冷え 冷え症

健康に暮らすための快適温度~まとめ~

今までの話からも分かる通り、寒いと感じる家は私たちの健康に関しても、被害を及ぼしかねないことが理解できたかと思います。また、住んでいても、日々、寒いと感じる家よりも常に一定の温度で寒さを感じない家の方が快適と感じることでしょう。

特に、健康に対する心配が多くなる高齢者の方が住んでいる住宅は、当時の工法や使用している素材なども含めて、古くなっている場合がほとんどです。それでは、健康的な暮らしとは離れてしまいます。

昭和の家

現在の住宅に関する考え方や、住環境を快適に保つための基準に合わせてリフォームやリノベーションをするのがいいかもしれません。国や各地域の自治体で推奨している基準に基づいて、使える制度を使って、健康に暮らすための家を見直すいい機会です。

家の温度を快適温度に保つためには断熱材の存在が重要になります。断熱性能が高く長期的に維持でき、魔法瓶のように保温効果のある家づくりにはパイナルフォームのような断熱材が最適です。

家族

断熱材.jpで取り扱っている断熱材はボード状の断熱材となり、隙間なく施工することが可能で、約40年間もの間、極寒の地でも断熱性能の低下が見られなかった優良断熱材です。お陰様で多くのお客様、公共・商業施設等からのご依頼をいただいております。

ぜひ、この機会にご自宅の室内温度に目を向けてみてはいかがでしょうか。断熱材に関するご相談やお問合せもお気軽に!

コラム監修者からのメッセージ

監修者
しっかり断熱をすることで、省エネ効果の高い住宅になることは容易に想像できますが、もう1つ大きなメリットがあります。
断熱性能の低い家に住んでいる場合と高断熱住宅に住んでいる場合とでは、健康に対する弊害が生じる可能性も異なります。
断熱は家の基本性能。皆さんが快適に暮らせるよう断熱材を通してお手伝いしていきたいと思います。

堀 清憲
Hori  Kiyonori

◆経歴
平成4年入社
入社後営業部へ配属。平成20年より建材営業部へ移動

◆今まで担当者した現場/納入実績
・黒部市:入浴施設
・高岡市:サービス付き高齢者向け住宅
・かほく市:ケアハウス
・金沢市:老健施設
・金沢市:保育施設
・野々市市:グループホーム
・小松市:グループホーム
・彦根市:彦根地方気象台改修用モール
・東近江市:サービス付き高齢者向け住宅

◆保有資格
気密測定技能者

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