断熱材グラスウールについて~特徴やメリット・デメリット~

グラスウール断熱材について

今回は断熱材の代表格である、グラスウールについてご紹介したいと思います。

グラスウールは断熱材の中では、比較的よく聞く名前ではないでしょうか?

今回の記事では、グラスウールの特性やポイント、メリット・デメリットも含めてお話していきたいと思います。

断熱材_グラスウール

【今回の記事のポイント】
✓グラスウールの性質や特徴、使用する際のメリット・デメリットがわかる。

更新日:2023/9/27
初稿:2020/11/9

《目次》
グラスウールってそもそもどんな素材?
グラスウールの特性について
断熱材をグラスウールにした場合
断熱材グラスウールを振り返って
グラスウールについてのまとめ

グラスウールってそもそもどんな素材?

グラスウールは繊維系の断熱材ガラス繊維の綿状の素材になります。

建物の色んな所で使用され、屋根や天井、壁や床、また空調のダクト配管の断熱材としても利用されます。

グラスウール_ガラス

グラスウールの始まりは昭和40年頃と言われますが、そのルーツは遡ると紀元前2000年のガラス工芸からとされるとか…。

昔からガラス素材が扱われてきたのがびっくりですよね。

日本では、第一次世界大戦が終わり、ドイツから輸入されてきたものを大量生産できるよう工場化が進み、普及していたようです。

ガラス工芸

その為、昔の住宅では幅広く、当たり前に使用されていたことがわかります。

また、安いコストで施工が可能なのも普及の要因になったのではないでしょうか。

しかし、特性を知らずコストだけを考えて施工をしてしまい、失敗しているケースもよくあるようです。

失敗に関する内容は、この後のデメリットのところで解説していきます。

グラスウール 失敗

ただ安いからという目先のコストだけに囚われず、長く住む住宅には安心安全で、長期的に断熱性能が維持できる素材を選ぶことが重要!

そうすることで住宅の長寿命にも繋がります

弊社で取り扱っている断熱材の【パイナルフォーム】は長期安定型優良断熱材としても高い評価を受けています。

お問合せや【無料サンプル】もご用意しておりますので是非、一度お試しください。

グラスウールの特性について

断熱性を高めるにいは、外側から覆う形の外張り断熱工法や、壁の中などに埋め込む充填断熱工法などがよく利用されます。

そこでよく分類されるのが、繊維系の断熱材と発泡プラスチック系の断熱材になります。

グラスウールは繊維系の断熱材の中でも「無機質繊維系」に分類され、繊維と繊維の間に空気の層をもつことで熱伝導を低くしています

熱伝導率が低いほど熱を伝えにくく、断熱性能が高いとされます。

グラスウール 断熱材

原料のガラスを高温で溶かし、遠心力などの力で細かく繊維状にしていきます。

主原料は資源ゴミなどで出たリサイクルガラスになるので環境においてもエコな素材と言えるでしょう。

また、グラスウールは断熱材として使用した後に再度、加工をし再利用することもあります。

再利用

繊維系の断熱材は、繊維密度が高ければ高いほど断熱性能に優れているとされています。

グラスウールの他にもセルロースファイバーやロックウールなど、いくつかの種類があります。

グラスウールの場合、見た目は黄色や白っぽいモノが多く、ふわふわとした綿状になっているのが特徴です。

グラスウール

触った感触だけでは、ガラス繊維ということには気付きません。

皆さんも一度はどこかで見たことがあるかもしれない、メジャーな断熱材になります。

グラスウール

断熱材をグラスウールにした場合

それではここからは、断熱材の素材にグラスウールを選んだ場合のメリット・デメリットについてお話していきたいと思います。

断熱材のことは専門的な話になりやすいですが、知識として知っておいて損はありません!

両方の面から見て、これから新築を検討されている方や、リフォーム・リノベーションをご検討されている方は参考にしてみてください。

断熱材 知識

グラスウールのメリット

コストパフォーマンスが良い

グラスウールは価格が安いことが売りでもあります。

断熱性と低コストは魅力的な部分ではありますよね!

グラスウールと同じ繊維系断熱材にロックウールもありますが、こちらは原料が玄武岩などになる為、グラスウールと比べると高価になります。

ロックウール断熱材

グラスウールのような繊維系の断熱材は、厚みを出すことで断熱性能を高めることができます。

コストが低い分、量を使用して厚みを出し、断熱性能を高めようとお考えの方もいらっしゃいます。

しかし、あまり断熱材の厚みを出しすぎるとその分、壁の幅を取ってしまうため、室内や空間が狭くなってしまう可能性もあります。

グラスウール断熱材

燃えにくく、害虫被害が少ない

グラスウールの原料はガラスですから、不燃、耐火性に優れています

また、燃えたとしてもアスベストのように有毒ガスなどの発生もないので安心です。

火災に強いのは、有難い部分でもありますね。

また、グラスウールはガラス繊維になるのでシロアリなどの害虫があまり好みません。

なので害虫被害もあまりなく、防虫対策も必要がないです。

シロアリ 住宅

防音効果がある

グラスウールの断熱材には空気層が多くあり吸音効果をなし、多少の防音効果が期待できます。

そのためか、ダクト部分で大きな音がする場所へ使用されたり、音楽ホールなんかでも使用されるようです。

ただ、メーカーによって様々な加工を施したりしているものもあるので、一概に全てのグラスウールが当てはまるとは言い切れません。

ダクト グラスウール

他にも断熱材のことで何かご質問やお問い合わせがございましたらお気軽にご連絡くださいませ。

断熱材専門店として、皆様のお悩みや知りたいを解決いたします。

グラスウールのデメリット

耐水性が低い

繊維の中に空気を含むことで熱を伝えにくくするため、水に濡れてしまったり、湿気を含んでしまうと思うように断熱性能を発揮できません

その為、防水用の袋に詰めて、防水シートを被せるなどの工夫が必要になります。

防水シート グラスウール

また、水に濡れてしまった後に、乾いても断熱効果が戻ることもなく水分を含んでしまうと効果は下降し続けてしまいます

日本は高温多湿な国になりますので、湿気対策は大切です。

内部結露を防がないと腐食や劣化にも繋がってしまいます。

また、施工不良の事例も多く出ているのは、この防水がきちんとされていないからが多いです。

グラスウール 腐食

施工に技術が必要

グラスウールは壁などに充填する場合が多く、隙間なく埋めることが必須です。

隙間が空いてしまうと、そこからの隙間風や湿気などが入ってきてしまい、断熱効果を低下させてしまいます

また、厚みが均等でないと断熱効果が一定に保ちずらくなります。

グラスウール

断熱材はグラスウールに限らず、枠などに合わせてぴったりと隙間を減らして施工することで効果を成します

そのため、ぴったりカットする技術や厚みを均等に施工する熟練の経験が必要です。

隙間を埋めるグラスウール

その反面、【パイナルフォーム】などの発泡プラスチック系は、プレカットオーダーによってサイズぴったりに納品することも可能。

誰でも簡単に施工箇所にはめ込むことができます。

また、ぴったりと施工しないと地震や経年変化によって歪みが生じてきてしまいます

パイナルフォーム】は密度も均等で、軽量でサイズも自由にカットでる優れ物です。

耐久性に劣る

先ほども述べた通り、耐水性に劣っているため、きちんと防水加工をしないと断熱効果は低下する一方です。

そうなってしまうと、後は劣化していってしまいます。

また、施工もきちんと隙間なく行われていない場合、外見ではキレイに見えても内側が歪んでいたりする場合もあります。

グラスウール_経年劣化

見えない部分で、かつ、素人では判断が難しいところもあるので見極めが難しいです。

そのまま、歪んだ状態の場合、もちろん断熱効果はまばらになりますし、住宅の天敵とも言われる内部結露の恐れがあったり、数十年と同じ状態で保てるかは怪しいところです。

ですので、きちんとした実績のある業者様に依頼することをおすすめいたします。

内部結露

今までのグラスウールのデメリットを全て解消してくれる断熱材はボード系の断熱材です。

中でも弊社のパイナルフォーム商品は優良断熱材として実績もあり、幅広い分野で活躍しています。

そんなパイナルフォーム商品をお手元でご覧になりたい方は【無料サンプル】をご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

断熱材グラスウールを振り返って

グラスウールは以上のような特徴を持ちます。

断熱材としての役割はもちろん、低価格なことで幅広く使用されてきました。

昔に比べるとシェアは減ったように思いますが、未だに人気の断熱材と言えます。

断熱材 グラスウール

断熱材といっても全てにおいて永久なものはありません

それぞれの耐用年数はある程度決まっています

それ以外にも実証実験を行って検証しているところもあるようなので参考にしてみるといいでしょう!

現代のように情報社会であれば、色々なところで様々な情報を掴めますから、検索してみるのも良いかもしれませんね。

住宅をつくるにあたって、今や断熱材は必要不可欠です。

素人からすると、そこまでの重要性は感じられませんが、今後数十年と暮らしていく住宅にとっては大切な存在になります。

家を建てる際には、どうしてもデザイン性や使い勝手に目がいきがちですが、これからは断熱材や素材にまでこだわることで失敗しない家造りが出来るのではないでしょうか?

断熱材 パイナルフォーム

もちろん、コスト面のこともあると思うので、全てを叶えるのは中々難しいと思います。

譲れない部分を残しつつ、将来のことまで見据えて考えることでブレない決断が出来るはずです。

また、最近では断熱材のリフォームも増えています。

これは中古物件の需要が増えたことで、需要が高まったこともあり、既に数十年と過ごしている中古物件は修繕が必要です。

家づくり コスト

断熱材の耐用年数は素材によっても異なりますし、環境によっても左右される場合が多いです。

湿気や結露が起きる悪条件の環境ではグラスウールなどの断熱材は性能が低下しやすく、長く安定的な断熱性能を保てません

そうなった時に、よく使われるのは発泡プラスチック系の断熱材のパイナルフォームです。

パイナルフォーム

耐水性もあり、長期的に安定した性能を発揮してくれます。

また、中古物件でも簡単に断熱材リフォームを行えます。

内部の断熱材は経年劣化などで修繕や手直しが必要ですが、内部を再度断熱する場合には時間もコストもかかってきてしまいます。

そこで外側から全て覆ってしまう外張り断熱工法を採用することで簡単に、そしてしっかりと断熱が出来ます。

外張り断熱

ただし、外張り断熱の場合グラスウールは適用できません

グラスウールは綿状になっているので、どうしても使用出来る箇所や範囲が限られてしまいます。

そういった部分ももしかしたらデメリットになるのかもしれませんね。

グラスウールについてのまとめ

皆さんがこの先、数十年後と長く快適に暮らせることが何よりも大切です。

人生において一番高価な買い物と言われる住宅ですから、後悔と失敗のないように、細部までこだわって欲しいと願うばかりです。

とにかく、何よりも自分たちだけではわからないことは専門家に聞く!それが一番の近道です!

もし、近隣にそういった方がいるのであれば一度相談してみることをおすすめします。

私たちも専門の会社として、お役に立てることもあるかと思いますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。

無料サンプルや資料請求】、お問い合わせも常時受け付けております。

コラム監修者からのメッセージ

監修者
杉森 康裕(気密測定技能者)
断熱材は建物の性能の「柱」となる重要なポジションを担っています。私たちは一貫して「より良い住宅のお手伝い」をモットーに断熱はもちろん、気密や工法に関わる商品の提案・サポートを行っています。多くの方に『松原産業のパイナルフォーム』をご採用頂けるように精進していきますので是非よろしくお願い致します。

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最終更新日: