外張り断熱とは?工法や知識について|おすすめ

よく聞く外張り断熱って知ってる?

皆さん、CMなどでも何度か耳にしたことのある【外張り断熱】

よく耳にはするが、実はどんなモノなのか正直わかりづらいですよね?専門用語だと思って、その場で調べるなんて事も中々ないと思います。

今回はその外張り断熱について少しお話させていただこうと思います。

外張り断熱

【今回の記事のポイント】
✓外張り断熱についての知識が身につく!

更新日:2023/7/22
初稿:2020/9/2

《目次》
外張り断熱について
外張り断熱工法の良さ
外張り工法+窯業系サイディング
外張り断熱工法でスペース活用
外張り断熱についてまとめ

寒さが厳しい冬の時期や、暑さが増してくる夏の時期には、この断熱材の存在を大きく感じます温度や熱に左右されにくく保温性にも優れ高く評価されている断熱材は、今では住宅にとっては無くてはならない存在ですが、昔の木造住宅には構造 内に断熱材が使用されていない箇所もありました。

当時は環境も今ほど過酷ではなかったですし、自然災害も今ほど頻繫には起きていませんでした。そのため、断熱材を施工していなくても生活に困難をきたすほどではなかったのかもしれません。

外張り断熱

しかし、地球の環境問題が深刻になり、日本の四季も昔に比べると少しづつ変化していっています。また、住宅の構造や工法も変化し、使用する建材も進化を遂げています。まさに、今の時代に合わせた住宅造りがオススメです。

ただ、住宅造りにおいて、断熱材の存在はほんの一部に過ぎませんので、色々な観点から検討し、一番合ったものを使用するのがいいですよね!その為には、まずは知識から!!僅かばかりではありますが、外張り断熱についてご紹介いたします。

外張り断熱について

外張り断熱とは断熱材を使う際の工法の名称になります。

外張り断熱工法】の他にも【充填断熱工法】というのがあり、大きく分けてこの2種類の工法になります。これは簡単に言うと断熱材を外から張るのか?中に詰めるのか?ということなんですが…

外張り断熱工法

外張り断熱工法は住宅の柱や梁などの外側から全体を丸ごと覆って建物にベールを纏わせるような工法のこと言います。

柱や梁などの外側にある為、すっぽりと切れ目なく纏われるので安定した高い断熱性や気密性などが実現出来き、外壁の壁全体で断熱効果を高めます。また、使用している材料もそれぞれ異なり、外張り断熱工法では主にプラスチック系の断熱材を使用することが多いです。

主に使用される材料関連

■ 外張り断熱の場合

外張り断熱工法は、先ほどもお伝えした通り、外側から全てを覆うスタイルの工法です。そのため、形状やカットが自由に出来るプラスチック系断熱材を利用します。プラスチック系の断熱材は板(ボード)状になっているので建物を外から覆う外断熱にはぴったりです。そのため、外気からの影響を遮断することが出来ます。

素材でいうと、【パイナルフォーム】や【スタイロフォーム】などがメジャーになります。

■ 充填断熱工法の場合

こちらは埋め込むタイプになるので、繊維系の素材を敷き詰めたり、パイナルフォームのような板状の素材であってもパネル式で隙間なく埋め込むことが可能です。充填断熱工法の場合は、隙間を埋めることが必要になります。隙間が空いてしまうとそこから結露の発生に繋がってしまったり、断熱の性能が落ちてしまいます。

素材で言うと、【グラスウール】や【セルロースファイバー】などがあります。

パイナルフォーム商品であれば、どんな形状のものも自由に成形可能
そのため、隙間なくピッタリと断熱材を施工することができるのです!

また、サイズや厚みオーダープレカットも承っているので、現場での作業もとても楽になります。もし、多少の変更などがあった際にも、その場で簡単にカットすることが可能なので作業効率もよくなり、現場の職人さんたちからも好評の商品です。
業者様向けに【特別仕切り価格】や【無料見積り】もご用意しておりますので、【無料サンプル】も含めてお気軽にお問い合わせください。

充填工法

外張り断熱工法の良さ

外張り断熱工法の良さは何と言っても隙間が少ないこと!
全体を外側から纏うので隙間が出来にくく、気密性が高い建物が出来上がります。最近よくハウスメーカーさんなどでも「気密が高い家」なんていうワードや口コミを使っているところを見ませんか?

気密性が高いと、どういったことに繋がるか?
例えば、冬場に自宅に帰宅した際、室内が寒い状態ですよね?暖房やエアコンにスイッチを入れても中々温まるまで時間が掛かることも…しかし、気密性が高い空間では、部屋が暖かくなるスピードが速く各段に違います

これは夏場の暑い日も同様で、暑い部屋がエアコンによって涼しくなるスピードが速く、その冷気を逃しません。これによって、冷暖房の効果が上がる為、光熱費などの費用を抑え節電やエコに繋がる方法の一つとして、検討材料になるかもしれませんね!

外張り断熱で快適な空間を。外張り断熱のメリット。外張り断熱が家を長持ちさせる。

また、気密性が低い住宅だと、他と比べ隙間風なども多く、空気の逃げ道がわかりづらくなってしまい、室内に空気がこもりがちになるという欠点もございます。そうなると換気もうまくできずに湿気が溜まってしまったり…なんて事も中にはあります。

快適な空気や空間で過ごす為には、上手な換気と気密性は大事になってきますね!
そして換気がうまくいくと住宅は長持ちします! 建物も呼吸をすると言われるぐらいですので建物にとっても快適な空間を造ることが大切になってきますね。

外張り断熱の場合、内部からの断熱材施工をしなくても大丈夫なので、設備配管廻り真壁造りの容易さ新築工事の他、断熱材のリフォームリノベーション改修でも比較的簡単に工事ができます
お風呂のユニットバス廻りなど、ユニット取り付け後、中から断熱材の施工ができない部位では特に効果を発揮することが出来ます。
外張り断熱

外張り工法+窯業系サイディング

外壁材に窯業系サイディング(通気層工法)を使用する一般的な断熱工法です。
外張り断熱時の中空層は設備・配管スペース等としての利用の他、和室真壁の造作も簡単に行えます。

筋交いや構造金物、各種受け材等の施工も充填断熱より手間がかかりません。こちらも職人さんには嬉しい工法かもしれませんね!

外壁サイディング

※ここで豆知識※

サイディングとは建物の外側に張る仕上げ板のことです。一般的にセメント製や金属製のものが多く、外壁の施工方法で言う【乾式工法】によって使用されることがほとんどです。工場で既にサイズをカットされた状態で納品されるので、一定サイズの板を外壁に貼り付けていくだけという簡単な施工になります。

↓↓ 乾式工法について詳しく知りたい方はこちら ↓↓

外張り断熱工法でスペース活用

外張り断熱工法にすると実はスペースの有効活用にも繋がります。
前途でお話した通り、外から張るのか?中に詰めるのか?の2パターンがあると言いましたが、中に詰める場合には壁のちょっとした空間も埋めていくので、建てた後になってから、壁の空いているスペースに棚を作りたい!なんてことが難しくなります。

また、外張り断熱工法は柱や梁の外側から行うため、コンセントボックスや配線などの障害にもならずに済みます
充填断熱工法になると一度壁面に埋めてしまう為、その後になってやっぱりここにコンセントが欲しいとか、TVジャックやインターネット回線を引きたいなんて場合にも融通が効かず、難しかったりします。

外張り断熱材でスペースを確保

ただ、外張り断熱工法は大きく外から張るのでその分、充填断熱工法に比べると費用が掛かってくる場合もあります。悩みどころですよね…
住んでみないと、ここにコンセントが欲しかったなんてわかりませんからね。

この先、起こりうる色々な事態を想像イメージして考えての家づくりが重要となってきます。色んな想像やイメージを膨らませ考えることは大変かもしれませんが、その時間もまた、家族と話し合ったり、夢が膨らんだりと楽しい時間に変わるのではないでしょうか⁉

家族会議

外張り断熱についてまとめ

いかがでしたでしょうか?少しは外張り断熱について知識が身につきましたか?皆様にとって有益な情報になれば嬉しいです!他にも断熱材のことなら何でもご相談にのりますのでお気軽にご連絡くださいませ。

外張り断熱の他にも、断熱工法にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
充填断熱工法であっても確実に隙間を埋めることができるのであれば、高い断熱効果をもたらしますが、正直なところ繊維系の断熱材を使用した際には目では確認出来ない隙間が出来る場合もあり、そこから歪みやたるみなどが生まれ断熱効果を薄れさせてしまうことに繋がります。これは職人であっても長い経験と技術が必要になります。

しかし、充填断熱工法でもパネル式のパイナルフォームなどを使用すればミリ単位でのカットが可能になるので隙間なくピッタリとはめれて素人でも施工が行えます※写真はイメージです。

ピッタリ施工のパイナルフォーム

また、今回は外張り断熱について記載しましたが、断熱材には他にも色々な種類がありますし、使う場所によっても用途によっても変わってきます。屋根に使用するものや、床に使用るすもの、壁や天井に使用するものなど様々です!
その場所の環境や空間によって材料を選んだり、例えば屋根であれば瓦屋根の住宅もありますし、壁に関しても、木造なのか鉄筋コンクリートなのかにもよって違いますよね?

実は奥が深い断熱材
その重要さも中々周知はされづらいですが、断熱材から吟味して住宅や住まいを考えて建てることで、その後の住宅の長寿命などにも繋がります。細かいことかもしれませんし、素人には難しい話かもしれませんが、大きな買い物のひとつと言われるマイホームは失敗したくないものです。是非、専門家やプロの方に相談しつつ、自慢のマイホームを建ててくださいね!

コラム監修者からのメッセージ

監修者
杉森 康裕(気密測定技能者)
断熱材は建物の性能の「柱」となる重要なポジションを担っています。私たちは一貫して「より良い住宅のお手伝い」をモットーに断熱はもちろん、気密や工法に関わる商品の提案・サポートを行っています。多くの方に『松原産業のパイナルフォーム』をご採用頂けるように精進していきますので是非よろしくお願い致します。

おすすめのパイナルフォーム商品はこちら

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