断熱材を木造住宅で使いたい|商品を選ぶポイント知識 比較

断熱材を木造住宅で使いたい

現在、日本の住宅において木造住宅は6割ほどで、他4割は鉄筋コンクリートなど非木造建築になります。工法や建築材料の種類が増え、マンションなどの普及も増えたことで非木造建築は増えてきてはいますが、まだまだ木造建築が多いのが実情です。

そんな日本の木材住宅が多い中で使用されている断熱材はグラスウールやウレタンフォームなど様々です。一時、グラスウールの割合が大幅に増えたのは、その価格の安さや大量生産が背景にあることが多く、それまで断熱材の観点において注視していなかったことも要因とされます。

また、今までの日本の気候や季節などを見ても最近のように大寒波が来たり、猛暑が続くことも少なかったため、従来の断熱材でも対応が可能でしたが、環境変化から断熱材の開発研究が進み、多種多様な断熱材が増えました。

木造住宅

そこで今回は、何を基準にどんな断熱材が木造住宅に適しているのかをポイントに分けてご説明しつつ紹介していこうと思います。新築・中古も含めてご自宅に合った断熱材を選んでいきましょう。
断熱材のことでご相談やお問い合わせがございましたら断熱材の専門店の弊社へお気軽にご連絡くださいませ。

【今回の記事のポイント】
✔️木造住宅での断熱材選びがわかる

更新日:2023/12/25
初稿:2021/2/28

《目次》
ポイント1:熱伝導率が低いものを選ぶ
ポイント2:断熱材は湿気に強いものを
ポイント3:熱に強く安全な素材を選ぶ
ポイント4:形状や施工性
断熱材を木造住宅で使う際のまとめ

ポイント1:熱伝導率が低いものを選ぶ

断熱材選びで最も大切な基準のひとつが熱伝導率になります。熱伝導率は低ければ低いほど断熱性能が高いとされています。しっかりと断熱を行いたいのであれば熱伝導率の低い断熱材商品を選びましょう

パイナルフォーム商品

断熱材の中でも最も熱伝導率が低いとされる断熱材は発泡プラスチック系の断熱材で、弊社で取り扱っているパイナルフォームなどのビーズ法ポリスチレンフォームやウレタンフォーム、フェノールフォームなどになります。

熱を非常に伝えにくくする反面、価格が高価な傾向にありますが断熱性能としては抜群です。逆に手頃な価格で従来の断熱材に多いのがグラスウールといったような無機質系断熱材になります。

双方、メリット・デメリットはありますが、この先何十年と住む住宅を長い目で見た際に、冷暖房機器などのランニングコストやメンテナンスを含めて考えてみても発泡プラスチック系のパイナルフォームがおすすめです。

弊社で取り扱っているパイナルフォームは長期安定性に優れ成形も自由自在なことで各所でピッタリのサイズに合わせることが出来るので気密性の面においても優れています。まずは無料サンプルにて優れた断熱性能を実感してみませんか?

ポイント2:断熱材は湿気に強いものを

前途でお話した熱伝導率は断熱性能を知る上では役立ちますが、熱伝導率の値だけで選べばいいというものではありません。水に濡れたり湿気を吸ってしまうことで断熱性能が低下する断熱材もあるので気を付けましょう。

先ほども例にあげたグラスウールですが、今までの木造住宅ではグラスウールの断熱材が主流でした。
しかし、グラスウールは水分を吸いやすく湿気に弱いです。そのため、防湿加工や防湿施工が必須となります。グラスウールはガラス融解し繊維状にしたものになり、繊維と繊維の間に空気層をつくることで熱を遮断します。ですが、ここに湿気などの水蒸気が入ってしまうと断熱性能は落ちてしまいます

湿気_結露

そのため、ほとんどのグラスウールは袋に詰めるなどして防湿対策を図ります。ですが、100%防げるわけではありませんから、通気層や防湿シートなどの正しい防湿施工が大切になります。

その反対に、発泡プラスチック系は水分に強い性質を持ちます。発泡プラスチック系は名前の通り、プラスチックで出来ていますから水に強く、湿気による被害がありません。
現に、プラスチックや発泡スチロールは水や氷を入れても漏れることも染みることもなく、形状の変化も見られません。

湿気に強いパイナルフォーム商品

木質繊維系断熱材のセルロースファイバーなどは古紙やパルプなどが原料となるので、その素材から多少の調湿性能を持ちます。ただ、長期間その効果が持続するかと言えば難しいところです。

他にも天然素材を使用した羊毛やコルクなどもありますが、どれも発泡プラスチック系ほどの耐水性はありませんし、素材が特殊な為に大量に手に入れることが難しかったり、価格も高額になりがちな部分があります。

ポイント3:熱に強く安全な素材を選ぶ

住宅火災

建物を建てる際には必ず、消防法に基づき一定基準の規定を守りながら火災などが起きても最小限の被害で済むよう建設しなければなりません。それ以外にも対策として保険に入ったり、耐熱性に優れた素材を使用するなどして住宅を建てます。ご自身で火の始末に気を付けていても近隣の住宅によって火災を伴う可能性もあります。

断熱材_種類

断熱材は素材によって燃えにくさが異なります。無機質系のグラスウールやロックウールなど原料が燃えにくい素材で作られている断熱材は熱にも強いです。

逆に発泡プラスチック系は熱によって溶けることがあるので無機質系に比べると耐火性には劣ります。しかし、溶けやすいだけで火を煽るような素材ではありませんし、有毒ガスなどの発生の心配もありません

現在販売されている商品は環境配慮から有毒物質を出さないものが使用されています。また、フェノールフォームなどは使用原料が熱硬化性樹脂だったりするので熱に強く燃えにくいです。ただ、その分費用がかかります。

最近では耐熱性に優れた外壁や、壁紙など多くの種類が販売されているので、屋根や壁、基礎など内側であっても外側であっても断熱材に至るまでに住宅を守ることも可能です。断熱材は住宅の骨格や芯部分に使用するので小さな火から断熱材によって急激に燃えることは考えづらいです。

壁断熱_パイナルフォーム

万が一の事や、冷暖房機器などのランニングコスト、住宅の快適性などあらゆる側面から見て考えたときに必要性のある断熱材を選んでください。
それぞれの家庭によって優先順位や考え方は異なりますから、一概にこれが良いとは言い切れません。

断熱材のことで知りたいことや、家づくりにおいて断熱材のことでご相談がありましたらお気軽にお問い合わせください。
また、業者様向けの特別仕切り価格無料見積りのご用意もございますし、プレカットオーダーやサイズ指定も承っております。

ポイント4:形状や施工性

木造住宅だけに限った話ではありませんが、住宅の構造や断熱材の施工方法によっても断熱性能は変わります

断熱性能を高める為には隙間なく、均等に断熱材を施工するのが一番です。
例えば、先ほども話にあったグラスウールなどは綿状の断熱材になりますから、配線廻りや隅っこに隙間が出来やすい欠点があります。また、施工当初は均等だった断熱材も時間の経過や湿気や重力によって沈んだり歪むことが予想されます。

断熱材_グラスウール

そうなってしまうと、そこに隙間ができ外気の空気が入り込み断熱性能が低下し、結露などの原因にもなります。また、隙間なく埋めることが出来る吹き付けなども、きちんと技術がある方にお願いしないと厚みがバラバラになっていることもあります。そうならない為にも経験と実績を兼ね備えた業者や会社に依頼しましょう。

その点、パイナルフォームなどのボード状の断熱材は形成が自由自在です。
細かい部分でも、変形箇所においてもピッタリと断熱材を施工することが可能です。

断熱材_隙間なし

厚みも一定なので技術も必要ありませんし、何より軽量なことで作業効率も良く、その場でカットも出来るので臨機応変に対応が可能となります。これにより、気密性の高い住宅が完成します。気密重視のかたには最強の断熱材です。

特殊な技術なども必要ないので経験豊かな職人さんが施工しなくても上手に施工できます。そのためか、DIYなどでも幅広く利用され断熱材リフォームや、別の用途としても使われることが多いです。

断熱材_形状

自由自在に成形可能なパイナルフォーム商品はこちら

断熱材を木造住宅で使う際のまとめ

以上のことから住宅にとって大切な断熱性能調湿性、不燃性、形状についてお話してきました。
まだまだ木造住宅の割合が多い日本において、高性能な断熱材は必要不可欠かもしれません。昨今の住宅事情についても、断熱材の重要性はかなり見直されてきています。

よく聞く「気密性の高い家」だったり、「いつでも快適な温度管理」などが可能になったのも断熱材の進化により叶えることが出来た要因のひとつです。もう隙間風を感じる住宅や、冬場夏場に冷暖房機器をガンガン効かせる住宅にサヨナラを告げ、年中快適な空間で過ごせる住宅の時代になりつつあります。

快適リビング

時代背景による大量生産の時代は終わり、これからは高品質で高耐久性なものが求められると思います。その点で言えば、弊社で取り扱っているパイナルフォーム長期安定性に優れているのでご安心してご利用いただけます。悪条件の環境化でも断熱性能がほぼ変わらず40年間持続したという実績も持っています

また、断熱材はランキングなどもありますが、種類によって特性や価格も異なります。それぞれに、それぞれのメリット・デメリットがありますが、断熱材の最大の目的は断熱なので断熱性能が高い方が利用価値としては正しいと思います。
しかし、それだけではなく、住宅の構造やコスト面、地域の環境など様々なことを含めて検討しないと後悔する結果になりかねません。

きちんとバランスを見て、自分たちの家に必要なもの、最適なものを選べるようご検討ください。
弊社のパイナルフォーム優良断熱材として長期安定型の断熱材です。是非、一度無料サンプルにて実感してみてください。

コラム監修者からのメッセージ

監修者
杉森 康裕(気密測定技能者)
断熱材は建物の性能の「柱」となる重要なポジションを担っています。私たちは一貫して「より良い住宅のお手伝い」をモットーに断熱はもちろん、気密や工法に関わる商品の提案・サポートを行っています。多くの方に『松原産業のパイナルフォーム』をご採用頂けるように精進していきますので是非よろしくお願い致します。

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