パイナルフォームと他断熱材との比較
皆さんはパイナルフォームってご存知ですか?
断熱材メーカーの商品名になるんですが、製法的にはビーズ法ポリスチレンフォームという種類に分類されます。
住宅の断熱材として、家の屋根や天井、壁や床など色んな箇所で多く使用されています。
今回はこのパイナルフォームと他の断熱材の違いなどを含めてそれぞれご紹介していこうと思います。
まずはいくつかの断熱材を持ち出し、表に起こして比較してみましょう。
断熱材の性能比較表

断熱性能について
パイナルフォームの場合
断熱性能には、その素材の熱の伝わりやすさを表す「熱伝導率」と、物質の熱の伝わりにくさを表す「熱抵抗値」があります。
熱伝導率が高い素材の場合、夏場の暑さが伝わりやすくなってしまいますが、それも断熱材の厚みを調整することで熱抵抗値を高めることが可能です。
また気密性が高まると、この効果も自然と良くなり、冷暖房の効き目の良さにも繋がります。夏は涼しく、冬は暖かい家で快適な暮らしをしたいですよね。
そして断熱の工法として、外張り断熱にすると家全体を覆うように断熱を行ってくれるので一戸建てのお家などには人気があります。

長期安定性について
パイナルフォームの場合
高性能といわれる製品の中には熱伝導率の低いガスに性能を依存しているものがあります。ガスを使用している場合、ガスは永久的ではないので経年と共に効果が薄れていきます。その反面、パイナルフォームはガスに依存していないので経時変化が極めて少ない断熱材と言えるでしょう。
また開発技術が進んだこともあり、製品自体が高品質になったことで劣化がしにくく、長い目で見られる素材になります。そうしたことから、パイナルフォームは南極でさえも約40年間もの間、断熱性能が劣化しないことが証明されたそうです。
極寒の地で40年も断熱効果があるのは素晴らしい特性ですよね!

耐水性について
パイナルフォームの場合
パイナルフォームは独立気泡で構成されており、吸水率は極めてわずかな値です。
連続気泡の押出発泡ポリスチレンや、繊維系断熱材の中には吸水率の高い製品があり、吸水により性能劣化が起こる場合もあります。
吸水することで、水分を含んでしまい、カビなどの繁殖や腐食の原因となってしまう恐れがあるので気を付けたいところですよね。ただ、吸水をしても上手に湿気として放出できれば問題はないかと思います。
パイナルフォームは優れた耐水性と高耐久性を持ち合わせているので安心です。

施工性について
パイナルフォームの場合
施工性においてはパイナルフォームはダントツなんではないかと思います。
板状にしたパイナルフォームは軽くて、簡単にカットが出来ます。現場でカットをするために施工性がよくないと思われがちですが、パイナルフォームは事前に指定の寸法でプレカットして納入するため非常に施工性にも優れています。
また、専門職のおような技術も問わないので、職人技術がない方でも簡単に施工が行えます。
施工性で言えば表にもあった通り、吹き付けウレタンフォームも簡単ではあります。しかし、こちらの場合は特殊器具を使用するので誰でも簡単にというわけにはいきません。

吸音性について
パイナルフォームの場合
吸音とは内部に入った音エネルギーが伝搬し、繊維や空気を振動させ熱エネルギーに変わることで吸音します。
グラスウールやセルロースファイバーのような繊維系の厚手のものが防音効果には強いとされます。
その反面、パイナルフォームやスタイロフォームのような板状の製品は音を反射させるため吸音には向かない断熱材と言えるでしょう。

リサイクル性について
パイナルフォームの場合
パイナルフォームの素材は単一素材であるため、分別が容易で、熱や溶剤・圧縮により体積を減らす「減容」が可能であり、リサイクル特性に優れた商品です。
素材自体がリサイクルによって形成されているものは多々ありますが、断熱材として使用した後のリサイクルは難しいかもしれません。それは長年使用したものであれば尚更でしょう。
現在のパイナルフォームは、マテリアル、ケミカル、サーマルの3種類の方法でリサイクルされています。

価格設定について
パイナルフォームの場合
パイナルフォームは他の断熱材と比べると少し高く感じるかと思います。
しかし、プレカットして納品するパイナルフォームには下記のコストメリットがあります。
使用箇所に合わせてカットしてから納品する為、現場での端材の発生が少なく、産廃費用を削減することができます。
また、届いた断熱材を施工部位に充填するだけなので工期短縮にも貢献出来るので、工賃が安くなることにも繋がります。
そして長い目で見た時に、経年劣化や損傷などでリフォームや張替えをする必要性が極めて少ないので、そういった部分も含めると途中でかかってくる費用がないのでおすすめです。
他の断熱材との特徴比較
製品 |
特徴 |
パイナルフォーム |
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押出法ポリスチレンフォーム |
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フェノールフォーム |
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吹付ウレタンフォーム |
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グラスウール |
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パイナルフォームの商品詳細については下記のボタンから
