吹き付けウレタンの原料不足?
それは高性能断熱材と言われる断熱材の原料が不足し、供給が間に合っていないという事実からきています。中でも、吹き付けウレタンと言われる断熱工事に大きな影響を与えていると言われています。
巨大ハリケーンやコロナなどの状況から海外での生産がストップし、原材料が日本に入ってこず、原料供給が事実上停止しているとまで言われています。そのため、吹付けウレタンの断熱工事に遅れが出始めているところもあるようです。今回の記事では吹き付けウレタンの燃料不足についてご紹介していきます。
今回の記事のポイント
✓燃料不足と言われる理由がわかる
✓吹き付けウレタンの代替品が見付かる
更新日:2023/9/27
初稿:2022/1/13
《目次》
・原料不足の理由とは?なぜ?
・吹き付けウレタンの代替え?
・断熱材の原料不足~まとめ~
ビルやマンションなどのRC・S構造と言われる建物の壁面断熱として主流となっている吹付ウレタンは断熱材の中でも特殊な製品で、後工程や完成、引き渡しの時期にも影響が出るのではないかと懸念されています。
現在も具体的な打開策はないようで、日が経つごとに事態は深刻化していくのではないかと関係各社は頭を悩ませているようです。
今や、断熱材は住宅にとって大きな役割を果たす重要な存在です。夏は涼しく冬は暖かい快適な暮らしを手に入れるためには欠かせないものとして、妥協や諦めが付くようなものでもありません。
原料不足の理由とは?なぜ?
大きな原因の一つとされているのが、ノンフロンの発泡剤HFO(ハイドロフルオロオレフィン)の製造元であるアメリカの会社が2度にわたるハリケーン被害によって、生産が停止したという事実です。この影響によって、発泡剤のHFOの供給が通常よりも50%~60%程度減となっているようです。
また、中国でも、電力不足によって多くの生産設備が停止し、原料に用いる難燃剤や整泡剤の輸入にも大きく影響を及ぼし、入手困難な状態にあるとされています。さらには、世界的な資源不足から、原液の主原料となるイソシアネート(MDI)も品薄の状況が続いているそうです。
ハリケーン被害を受けた製造業者では、注文通りに納入できないが、自然災害のため当事者には責任がなく、再開の見通しも不明とするフォースマジュール宣言を発表。これによって需給間交渉なども一切行うことが出来ない状態となり、現在も継続中とのこと。
材料メーカーや地域によっても状況には差があるようですが、北海道を含め、断熱材を必須とする寒冷地の地域ではしばらく続きそうとのこと。繁忙期と言われる11月~1月までは、日本ウレタン断熱協会においても、工事の遅延や工期への影響が出ると警鐘を鳴らしているようです。
吹付けウレタンの断熱工事は、ドラム缶入りのポリイソシアネート成分とポリオール成分の2成分と専用の吹き付け発泡機を現場に持ち込み、発泡機で温度と圧力を調整し、2成分を吹き付け専用の機械に圧送し、現場で混合しながらスプレーで断熱材の硬質ウレタンフォームを成形する工事になります。
他の繊維系の断熱材グラスウールやセルロースファイバー、発泡プラスチック系のパイナルフォームやスタイロフォームとは異なり、特殊な機械や技術が必要とされる高度な断熱工事になります。
吹き付けウレタンは、吹き付けというだけあり、隙間や構造内にまんべんなく断熱材を吹き込めるため、気密性も取りやすいです。ただ、耐水性に弱く、吸水してしまうと重みによって沈んでしまい、断熱効果を果たさなくなってしまうので注意が必要。
結露対策や防湿シートの利用なども含めて検討する必要があります。また、その場で材料をつくったり、乾くまでに時間が掛かったりするので天候によっては工事が難しいなど、天候に左右されることもあります。
高性能断熱だとしても、様々な条件や規制があるため、今回のような事態が起こってしまったら住宅の断熱工事は滞り、目途も立たなくなってしまう可能性も…。
着工や完成に遅延が出ると、色々なところにシワ寄せがきてしまい、お金や時間に余裕がある方であればそこまで深刻にはならないかもしれませんが、中々そういう方ばかりではありません。
この機会に、使用する断熱材を再検討するのもいいかもしれません。
高性能断熱にはパイナルフォームがおすすめ!
長期安定型で、隙間なく施工でき、気密性も抜群。施工性にも優れていて、特殊な機械や材料、技術なども必要ありません。プレカットオーダーにて、サイズぴったりに納品することも可能なので工期の短縮にも繋がります。
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吹き付けウレタンの代替え?
上記で述べてきたように、世界的な資源不足によって、トリプルパンチとも言える吹き付けウレタン断熱ですが、実は、原料不足は吹き付けウレタンだけではないようです。現在、不足していると言われるHFO発泡剤は他の商品にも使用されていることがあります。
例えば、ミラフォームラムダやカネライトフォームFXなども同様の発泡剤を使用しているとされています。現在、声をあげているのは吹き付けウレタンのみですが、今後もしかすると、他の商品にも影響が及ぶ可能性があります。
HFO発泡剤の他にも、HFC(ハイドロフルオロカーボン)という発泡剤もありますが、温室効果が高く、フロン排出抑制法に該当することから代用が難しいとされていることから、HFO発泡剤に頼るしかないのが実情のようです。
こうなってきたら、先ほどもお伝えした通り、もはや代替えとなる断熱材を検討した方が賢明かもしれません。高性能断熱材には弊社で取り扱っている【パイナルフォーム商品】も含まれます。
高性能といわれるには、いくつかのポイントがあります。
1つは、外気の侵入を防ぐ気密性。隙間を限りなく減らすことで気密がとれ、空気の移動をさせないことで断熱性能や保温効果を維持することができます。吹き付けウレタンもスプレーによって隙間を埋めていきますが、パイナルフォームは成形が自由なため、構造に合わせて長さや形を成形し、隙間なくピッタリと断熱材を施工することが出来ます。
続いて2つめは、厚みです。
断熱材は厚ければ厚いほど断熱効果があると言われ、防音にも繋がるとされていますが、グラスウールやロックウールなどの繊維系や、羊毛などの自然系の断熱材は綿状や袋状になっていることが多く、均等な厚みを出すことが難しいとされています。厚みにバラつきが出ると断熱の役割をしている空気層にもバラつきが生じ、一定の効果が得られにくいといわれています。また、綿状や袋状の商品は筋交いやコンセント付近の配線部分など、細かい箇所での施工が難しく、熟練した技術が必要になります。
注文や納品の流れについては ⇨ コチラ
3つ目のポイントは、耐久性です。
家は、一度建てると、数十年と暮らすので長い耐久性が必要です。安いからと言って、安価に手に入る断熱材を使用していると、数年後には断熱性能が低下し、寒さや暑さに対応できず、断熱のリフォームやリノベーションが必要になります。
繊維系や自然系の断熱材は、発泡プラスチック系に比べ、劣化しやすく断熱性能の低下が見られます。また、耐水性も低く、湿気や水分に弱いので防湿シートやカバーを一緒に施工することが必須です。吹き付けウレタンも実際は耐水性が低いとされ、何らかの対策が必要になります。
以上の3つが高性能断熱材には重要なポイントになりますが、他にも熱伝導率や環境配慮なども含め、優良断熱材として認定されるには複数の項目があります。それをクリアできた優良断熱材は高性能断熱材として扱われます。パイナルフォームはこの高性能断熱材の一つです。
是非、断熱材のことでお困りのことや、お悩みがある方はご相談ください。そして、高性能断熱材のパイナルフォームを視野に入れ、家の断熱をご検討してみてはいかがでしょうか。もちろん、業者様からのお問合せも大歓迎です。まずは、無料サンプルにて優良断熱材のパイナルフォームを実感してみてください。
断熱材の原料不足~まとめ~
冒頭で話した通り、断熱材の原料が世界的に不足していることで、日本にも影響が出ていることは事実です。しかし、復旧の目途も生産の再開から供給までは、いつになるかは定かではありません。いつになるか見えない先を待つのは不安や心配になりますよね。
しかし、断熱材の種類は他にもたくさんあります。それぞれの特徴や性能を確認し、それぞれの住宅に最適なものを選ぶことがおすすめ。最近では部分的に使い分ける方もいるようですが、パイナルフォームはどんな場所でも対応可能。基礎や壁、天井や屋根にも使用できます。
また、気密性の高さから高断熱化が図れ、耐水性にも強く、劣化スピードが遅いため、極寒の地でも約40年と断熱性能の低下が見られなかったという実績も持ち合わせています。そんなメリットだらけの長期安定型の断熱材、パイナルフォームで快適な暮らしを手に入れませんか?
パイナルフォーム商品をご覧になりたいかたは無料サンプルにてお手元で本物を実感することが可能です。また、業者様向けに特別仕切り価格や無料見積もご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
コラム監修者からのメッセージ
断熱材は建物の性能の「柱」となる重要なポジションを担っています。私たちは一貫して「より良い住宅のお手伝い」をモットーに断熱はもちろん、気密や工法に関わる商品の提案・サポートを行っています。多くの方に『松原産業のパイナルフォーム』をご採用頂けるように精進していきますので是非よろしくお願い致します。