家が高気密・高断熱って住みやすい? 息苦しいのイメージを徹底深堀り

高気密・高断熱の住宅について

最近、住宅展示場や、ハウスメーカーを回ってみるとよく耳にする「高気密・高断熱」というワード。高気密・高断熱という言葉を聞くとすごく機能性に優れた感じに聞こえますが、このワードをインターネットなどで情報検索すると、沢山の意見が出てきます。

「高気密は息苦しいからダメ!」だとか、「気密は高い方が良いに決まっている」だとか・・・一体どちらが正しいのか?双方においても色々と言い分はあると思いますので、そういったところを理論的に解析してご紹介していこいうと思います。そして最後には、色々な側面から見てみて、皆さんでご判断していただければと思います。

高気密・高断熱_住宅

高気密・高断熱の目的について

◆漏気を減らすことで省エネ対策になる

冷暖房を稼働した際に、暖気や冷気が隙間などから漏れることで室内の温度がうまく保てずに冷暖房機器の稼働がフル回転することになる。そのことで冷暖房機器のランニングコストは高くなるが、気密や断熱をしっかり行うことでランニングコスト低下を図ることが出来ます。

◆壁体通気を減らして断熱の性能低下を阻止、結露を防止

冬の外気に比べると家の中には大量の湿気が発生します。そのため、外壁や床に隙間があるとそこから湿気が流れ込み、壁中結露してしまい柱を腐らせてしまったりカビを繁殖させてしまったりと良いことがないです。そういったことを防ぐためにも可能な限り隙間を減らし外気の侵入を防ぐことで守っていきます。ただ、全てを塞いでしまうと逃げ場がなくなり空気の循環が出来ないので、上手な換気方法をするために構造や設計が大切になってきます。また、結露などを防ぐことは住宅の長寿命化にも繋がりますから、住まいにとってもとても大切になってきます。

◆計画換気の性能を保つ

こちらも上記同様、隙間を限りなく減らす分、上手な換気が可能になります。いたるところに隙間があると色んな方面に出入り口ができるため思うように循環しない場合があります。しかし、計画的な換気を目的に、空気の通り道を誘導してあげることで常に一定の換気ができ、新鮮な空気を保つことが出来るようになります。

◆お部屋の温度差の解消

住宅全体の気密・断熱が高いと家中どこにいても温かい状態が保てます。隙間風などもなく、空気の通り道も決まっていることで快適な空間を維持できます。リビングは温かいのに廊下に出ると寒くて凍えるなんて家は、もう昔の話になるかもしれませんね。

◆安定した湿度管理

外気の侵入を防ぐことで室内の湿度も一定に保つことができるようになります。湿度管理ができることでウイルスや感染症などの発症防止にもなりますから、健康面においても安心です。

◆外気汚染物質の侵入を防ぐ

外気の侵入を防ぐことで、もうひとつのメリットは、外気汚染物質の侵入を防げることです。例えば最近出てきたようなPM2.5などの侵入を最大限に抑えることが可能になります。

 

以上が気密・断熱をする上での大まかな目的になります。では、この目的をふまえて様々な意見が出てくるものに対して深堀りしていきましょう。

高気密・高断熱_住宅建築

あなたは反対派? 反対派の理由とは?

まずは、高気密・高断熱に反対派の方々の意見を集めてみましょう!一番多く見られる意見は「息苦しい」という意見。では、その息苦しい派の方々の言い分はどんなものでしょうか?

  • 閉鎖的な住宅は日本に向いていない
  • 昔の家にはそんなの必要なかったのに、突然出てきたらアレルギーなどが増えた!
  • 隙間を無くした結果、換気不足で換気扇を付けるのは矛盾してるし、壊れたら窒息するのでは?
  • 高気密・高断熱は乾燥してダメ。石油ストーブを焚いて火事になりやすい!

以上がよく目にする意見をまとめたものになります。では、これは本当にそうなんでしょうか?色々と照らし合わながら説明していきましょう。

閉鎖的な住宅は日本に向いていない

昔の家

確かに、昔の日本の家づくりにおいて夏を意識した家づくりが推奨されてきました。その為、夏場でも風通しがよく開放的な家を大切にしてきたところがあります。しかし、現代において住宅の規模は縮小し、昔のようにお庭が広くある住宅は少なくなってきています。そのため、近隣住宅との距離が近づき、開放的な家よりもプライベートを重視した家づくりが主要になっているように感じます。ご近所付き合いもなくなり、ご近所トラブルや干渉的な人間関係を好まない人が増えたのも理由のうちかもしれません。

また、「開放的な」という部分でいうと、風通しが良いか悪いかは気密や断熱とはまた別の話で、窓の配置によるものが多く、風の通り道が出来るような窓を配置することで解消されます。しかし、家の設計時にそこまで考慮して家づくりをする方は正直少ないのかもしれませんね。中々目がいかない箇所なのでこれから新築を検討される方は気を付けて見てみるといいかもしれません。

風通しを良くすること自体は間違っていませんが、窓から取り込む通し風と隙間風や漏気を一緒に考えている方は多いかもしれません。コントロールの出来る通し風は良いですが、想定外の隙間風は理由が違います。想定外の隙間風や漏気は冷暖房で調節した室内の空気を室外へ逃がしてしまうので消費ロスに繋がります。また、空気中の湿気を移動させることで壁の中などにもカビを発生させやすくしたり、木を腐らせる原因にもなります。

高気密・高断熱の家は息苦しい…そんなイメージから隙間だらけの欠陥住宅が多く建てられてしまっては大変です。きちんと理解して必要な対策を取ることで長寿命の家が完成します。

昔の家にはそんなの必要なかったのに、突然出てきたらアレルギーなどが増えた!

アレルギー症状

確かに、換気不足の住宅によってアレルギー症状が発生するケースはあります。しかし、現在の日本における高気密・高断熱の家の普及率はまだまだ少なく、80%以上の住宅は断熱も気密も不足している住宅が大半です。建築関係者であっても、この高気密・高断熱の住宅を理解できている方は少ないかもしれません。

と、言うことは、高気密・高断熱によってアレルギーが発生したとは考えにくく、むしろ断熱不足、気密不足によってエアコンなどの稼働率が増えたことで起きている可能性の方が高いかもしれません。それ以外にもアレルギー疾患が増えたのには社会的な問題や、有害物質の入った建材の使用など、複数の要因が入り混じっているように思います。なので一概に高気密・高断熱だからということではないと思います。

隙間を無くした結果、換気不足で換気扇を付けるのは矛盾してるし壊れたら窒息するのでは?

換気口

確かに、矛盾しているようにも思えますが、空気の通り道を限定することで無駄なエネルギー消費を抑えることもでき、冷暖房のコスト削減にも繋がります。また、循環を良くするためにも効率の良い方法での換気が必要になりますから、その上で換気扇は必要不可欠になるかと。

そして窒息するというご意見は、まさにイメージの先行に過ぎず、エレベーターやマンションに住んでいても窒息で亡くなられた方は聞きません。意図的に完全密閉空間をつくることは可能ですが、高気密・高断熱だからと言って完全密閉空間になることはありません。これは停電したとしても同じです。

「息苦しい」のイメージから連想されやすいのは理解できますが、説明するだけの根拠がありません。もし仮りにそのようなことがあった場合、住宅メーカーや建築関係者は大変なことになりますよね?そうならない為にも事前にきちんと調査や実験は行われているはずですからご安心ください。

高気密・高断熱は乾燥してダメ。石油ストーブを焚いて火事になりやすい!

石油ストーブ_乾燥

乾燥については、使用する暖房機器にもよりますし、逆に隙間が多い住宅の方が湿度が外に逃げていき乾燥しやすくなります。よって高気密・高断熱だから乾燥するのは間違いで、気密や断熱性能が高い方が湿度管理も上手に行えると思います。ただ、石油ストーブを扱う場合には、石油ストーブの説明書にも必ず記載があるように、定期的な換気は必要です。それは一酸化炭素中毒のリスクを持つ為です。

これを話すと、前途の窒息に繋がって同じ説明をしなければなりませんから省略しますが、高気密・高断熱だから火事になりやすいのではなく、定期的な換気もせず、空気の循環も行っていなければそうなる可能性もあります。ただ、過去の火事のデータを見ても原因のほとんどは漏電やタバコなどの火によるものが原因で、高気密・高断熱だからというのは原因にはなりません。

あなたはどちらを選びますか? ~まとめ~

いかがでしたか?反対派の意見から見えてくるものはありましたでしょうか?きっとイメージばかりが先行して、きちんとした理屈を理解できないまま何となく「反対派」にいる方がほとんどではないでしょうか?また、建築現場や古い工務店の方にも理屈が理解できずに反対を推奨している方は多いようです。

逆に「賛成派」や、日本人らしいどっちも良いとこ取りをしたい「どっちも派」などがいて、それぞれに意見があります。長くなってしまうのでそれは次回お話していこうと思いますが、今回の「反対派」の意見を深掘ってみるだけでも色んなことがわかったような気がします。

もちろん、高気密・高断熱にも必ずメリット・デメリットがあります。住宅にとっての良さや、住む人にとっての快適さ、そして建築時のコストなど考えられる側面はいくつもあります。そう考えると中々悩ましいですよね…。だからこそ、住宅選びは慎重に。その場の勢いやノリで判断せず、ちゃんと下調べをしたり、専門家に聞いてみたりすることでご自身でも納得のいく買い物ができると思います。

ちなみに、現在の日本における高気密・高断熱の住宅の普及はまだまだで、海外に比べるとかなりの差があります。海外では早いうちからこの高気密・高断熱の住宅に注目がいき、今では当たり前の住宅様式になっています。もちろん、環境の違いなどもありますから一概に正しいとは言い切れませんが、環境を見てみても今と昔では日本でもかなり変化があったと思います。それなのに古い時代の住宅様式で生活するのにはもう既に対応しきれなくなってきているんじゃないかとも思います。

以上になりますが、今後、新築やリフォーム・リノベーションをご検討中の方は、色々な側面を色々な角度で見て、皆さん自身で判断していってくださいね!

高気密・高断熱の住宅

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