断熱材の主要ランキング|知識 おすすめ 比較 メリット・デメリット

断熱材の主要おすすめランキング

冬_家

今回は数ある断熱材の中でおすすめランキングをこちらのページで紹介していこうと思います。築年数の古い家は既に断熱性能が衰え、低くなってしまっていることが多くあります。そうなれば今年のように寒波が襲い、雪が多い年には寒さがより厳しく感じられることもあるでしょう。

一番に重要なのは、断熱材の特徴や性質を理解し、その土地や地域にあった工法や素材の選び方、きちんとした技術を持つ専門家や会社に依頼すること!今回は主要な断熱材のメリット・デメリットをおさらいしつつ解説していこうと思います。

◆今回の記事のポイント◆
✓断熱材の主要ランキングがわかる
✓断熱材の種類ごとの特徴がわかる
✓断熱材の種類ごとの主な施工方法がわかる

更新日:2023/5/23
初稿:2021/2/6

《 目次 》
・断熱材の種類と特徴、主な工法の知識
 -無機繊維系
 -木質繊維系
 -天然素材系
 -発泡プラスチック系
・断熱材ランキングのまとめ

断熱材のこと

断熱性能を上げ、省エネだけではなく、住宅の寿命も長く保つために断熱材選びを間違わないようにしていきましょう。少しづつではありますが、断熱材選びの大切さや重要性が理解され、新築建築時やリフォーム・リノベーション時にも、この断熱材についてのお話が出てくるようになってきま。
皆さんのご自宅の断熱は大丈夫ですか? 少しでも気になることがありましたらお気軽に相談ください。

断熱材の種類と特徴、工法の知識

まずは簡単に断熱材の特徴と主な工法について「おすすめランキング」順にお話していきます。断熱材のそれぞれの種類に関して詳しく知りたい方は、以前書いたコラムのリンクを貼っているので、そちらを参考にしてみてください。
まずは、「おすすめランキング」の第7位からご紹介していきます!

無機繊維系_断熱材

おすすめ第7位【グラスウール】

無機質系繊維系の代表格はグラスウールです。一昔前は時代背景もあり、よく利用されていた素材の一つです。主な特徴や工法は下記の通りになります。

断熱材_グラスウール

主な特徴・・・

価格が安い
■断熱材の中では広く知られている
■素材がガラスなので耐火性があり燃えにくい
■厚みを帯びるので多少の防音効果がある
湿気対策が必ず必要
■重さからよれたり沈んだりする可能性がある

グラスウールはガラス繊維を綿状にしたものになり、断熱材の中ではそれなりに知られています。一昔前の木造 住宅では必ずと言っていいほど使用されていたので、見たことがある方も多いかもしれません。
価格が安く、手に入りやすい素材ではありますが、綿状ということもあり湿気を含みやすく、防湿シートのの併用が必要です。実際、湿気や重みによってヨレや沈みが起き、腐食もしやすいです。そうなってしまうと断熱性能は落ちていく一方です。

経年劣化_グラスウール
ネズミ被害のグラスウール

防火 対策やリサイクルガラスの使用から、エコな面もありますが、経年劣化やネズミ被害(右記写真)も大きく、断熱効果を高めるための厚みや気密を確保するのも難しい場合があります。

断熱材の中では圧倒的に安価なので、初期 費用を抑え、数年後にリフォームや張り替えを考慮して使用する分には問題ないでしょう。

主な施工方法・・・充填工法

グラスウールは綿状なので隙間を埋めるように充填工法で施工していくのが一般的です。屋根や天井、壁に設置する場合がほとんどです。他にも、防音効果が期待されるとして工場などのダクト部分に使用することもあります。

グラスウールについて詳しく知りたい方はこちら →→→ 【断熱材グラスウールについて】

ダクト_グラスウール


 

おすすめ第6位【ロックウール】

続いては、無機質繊維系の中のロックウールです。
名前の通り、石材を綿状にした素材になります。原料は主に玄武岩を使用しているので耐火性に強いのがポイントです。主な特徴や工法は下記の通りになります。

断熱材_ロックウール

主な特徴・・・

■素材が石なので耐火性があり燃えにくい
■撥水性もある
湿気対策が必ず必要
■比較的、高価な断熱材

先ほども述べましたが、ロックウールは原料が石なので撥水性や耐火性に優れています。しかし、原料である玄武岩を加工する際も、そもそもの素材の価値もあり、断熱材の中では高価なものと言えるでしょう。
また、こちらも綿状になっているので重力によって沈んでしまったりヨレが発生することがあるので定期的にメンテナンスが必要になるでしょう。また、こちらもグラスウール同様に、ヨレなどから壁との間に隙間ができやすい傾向にあり、防湿対策も必須です。断熱性能が低くならないように注意が必要です。

水耕栽培_ロックウール

ロックウールは断熱材以外にも、水耕栽培などの土台として採用されることがあります。水分の吸収などが効率的として人気がありますが、断熱材として考えたら湿気が溜まったり、そこからカビの発生が心配になりますね。

主な施工方法・・・充填工法

グラスウール同様に綿状なので隙間を埋めるように充填工法で施工していきます。グラスウールよりも硬さがあり、綿状というよりも固形に近い形になるので扱いやすさはあります。

断熱材の種類や結露との関係について詳しく知りたい方はこちら
→→→ 【断熱材の種類とメリット・デメリットの紹介】
→→→ 【結露と断熱材の関係とは?】

木質繊維系_断熱材

おすすめ第5位【セルロースファイバー】

木質繊維系で有名なのはセルロースファイバーです。天然繊維の断熱材で、パルプと言われる古紙や新聞紙などを利用するのでエコな素材と言えるでしょう。エコや環境問題に敏感な海外ではよく使用されている断熱材です。主な特徴や工法は下記の通りになります。

断熱材_セルロースファイバー

主な特徴・・・

■価格が高価
■結露を防ぎやすく害虫防止にもなる
防音効果がある
■結露を防ぎやすいがカビが発生する可能性がある
■特殊工法のため専門業者が必要

セルロースファイバーはリサイクルをした加工製品の断熱材です。この加工工程において撥水加工や、耐熱加工を施すので少し価格が高くなっているのかもしれません。パルプの天然繊維が細かく絡み合っていることで空気層が多くあります。そのため、防音や断熱などに効果があるタイプとされます。

セルロースファイバー

主な施工方法・・・充填工法、吹き付け

充填工法での施工もありますが、海外では吹き付けが一般で、吹き付けの場合は特殊工法になるので専門業者に依頼する必要があります。

天然素材系_断熱材

おすすめ第4位【羊毛】【炭化コルク】

天然素材系はその名の通り、天然素材を利用した断熱材になります。中でも羊毛は古くから先人の知恵として利用されてきたところもあり、保温性にも優れているため、衣類などでも大活躍です。羊毛の主な特徴や工法は下記の通りになります。

天然素材系_羊毛

羊毛の主な特徴・・・

■天然素材のため高価
■自然の防虫効果がある
調湿効果がある
■衣類としても使用され、断熱性に優れる
対応業者が少なく手に入りにくい

羊毛は天然素材なので他の断熱材に比べると高価です。また、日本では欧米ほど放牧などが盛んではないので、手に入れるには基本的に海外からの輸入になります。
そして、この羊毛を断熱材として使用する際の施工業者も少ないので、その分コストがかかってしまいます。衣類などでも多く使われているので安心かつ、温かさを保つ天然の断熱性能や調湿効果が備わっています。

羊毛

羊毛の主な施工方法・・・充填工法

基本的に綿状のものなどは全て充填工法での施工が一般的です。
それ以外でも筒状にし、ロールマットのように使用する場合もありますが、どちらにしても建物を覆うというよりは、構造の隙間を埋めていくことで断熱性能を高めるようにしています。

【炭化コルク】

こちらも羊毛同様の天然素材系。コルクも日本での生産はなく、海外からの輸入に頼らざるを得ない。また、最近ではコルクの木が減少傾向にあることから価格も上昇してきています。炭化コルクの主な特徴や工法は下記の通りになります。

天然素材系_コルク

炭化コルクの主な特徴・・・

■天然素材のため高価
■自然の防虫効果がある
調湿効果がある
■吸音性に優れている
対応業者が少なく手に入りにくい

こちらの炭化コルクも羊毛と同じような特徴になります。天然素材なので高価で、海外からの輸入がほとんどです。
そして、木独特の防虫効果や調湿効果が見られます。コルクはワインの蓋としても使用されますから耐水性もあります。しかし、上記でも述べたように、資源としての素材が減少傾向にあるので断熱材のように多く使用する場合はかなりのコストがかかってしまいます。

コルク

炭化コルクの主な施工方法・・・外張り工法、充填工法

炭化コルクの場合、樹の皮になりますから加工方法によっては外張り工法でも施工が可能です。素材の軽さから作業は難しくはなさそうですが、こちらも羊毛同様に対応業者が少ないのでそもそも施工自体が難しいかもしれません。

おすすめ第3位【硬質ウレタンフォーム】

硬質ウレタンフォームは発泡剤を使用したポリウレタンフォームになります。ウレタンフォームだと吹き付けのイメージが強く、現場で発泡剤を混ぜ合わせ、その場で発泡させるので専門業者が必要になります。吹き付けで発泡ウレタンを纏わせるようなイメージなので隙間などは埋まりやすいですが技術がないと上手に均等にならないので難しいところではあります。主な特徴や工法は下記の通りになります。

断熱材_硬質ウレタンフォーム

主な特徴・・・

■価格が高価
■隙間を上手に埋めることで断熱性に優れている
専門技術が必要
■使用する材料によっては燃えると有害ガスが発生する

専門技術が必要なことでコストもかかってきますし、表面だけでは判断が難しい吹き付けの場合は腕が問われます。また、使用する発泡材にフロンを使用していたり、火事などで燃えた際には有害ガスが発生してしまいます。しかし、最近では、このフロンガスの環境問題からノンフロンガスを使用しているものも多く出てきています。そこは直接専門業者へ確認しましょう。

発泡ウレタン

主な施工方法・・・外張り工法、充填工法(吹き付け)

ボードの発泡ウレタンは俗にFP板 (フォームポリスチレンの略)=ポリウレタンフォームが正式名称になります。
ウレタンフォームについて詳しく知りたい方はこちら →→→ 【発泡ウレタンについて】

おすすめ第2位【フェノールフォーム】

フェノールフォームはフェノール樹脂を原料とした断熱材になります。耐火性にとても優れているため、他の断熱材と併用して使う場合もあるようです。主な特徴や工法は下記の通りになります。

主な特徴・・・

■断熱性が高いがかなり高価
■不燃認定を受けるほど耐火性に優れている
■有害ガスなどの心配もない
耐久性もある

熱伝導率も低く、耐久性にも優れていますが、性能やグレードが高い分、かなり価格も高価です。熱を帯びると硬化する特性なので非常に燃えにくく、有害ガスなどの心配もありません。

主な施工方法・・・外張り工法、充填工法

外張り断熱

おすすめランキング1位の発泡プラスチック系 断熱材

おすすめ第1位!【ポリスチレンフォーム】

ポリスチレンフォームは二種類あり、【押出発泡ポリスチレンフォーム(XPS)】【ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)】になります。どちらも原料は同じになりますが、加工する段階での工程が違います。
ここ数十年でかなり普及が進み、研究開発においても進化し続けています。また、その利便性から断熱材だけには留まらず各方面での使用が増えている最強断熱材です。主な特徴や工法は下記の通りになります。

押出発泡ポリスチレンフォームについてはコチラ➡【押出発泡ポリスチレンについて】
ビーズ法ポリスチレンフォームについてはコチラ➡【よく聞くEPS断熱材って?】

発泡プラスチック系断熱材

主な特徴・・・

結露に強い
自由に形成が可能
■軽くて施工性に優れている
■劣化が少なく長期安定型
耐火性に弱いところがある

簡単に言ってしまえば発泡スチロールと同じになります。そのため軽量で作業効率もよく、難しい施工ではないので職人技が必要ありません。またボード状なので自由自在に成型が可能なのも良いところで、住宅の各所に合わせて成型することで隙間なくピッタリと合わせることができます。発泡スチロールなので耐水性に優れ、住宅の天敵である結露にも強いです。ヨレや崩れもないので長期的にも安定した素材と言えます。

発泡プラスチック系断熱材

主な施工方法・・・外張り工法・充填工法

ポリスチレンフォームは加工がしやすいため外張り工法でも充填工法でも施工できます。特に、外張り工法であれば住宅全体を覆う形になるので断熱性能も高く、通年で快適な暮らしができるでしょう。

外張り工法と充填工法について詳しく知りたい方はこちら
→→→ 【外張り断熱工法について】
→→→ 【住宅に充填断熱工法が適している理由】

断熱材_カット

弊社で取り扱っているパイナルフォームは、このポリスチレンフォームになります。長期安定型で最近の住宅では多く使用されます。形や厚みなども自由自在でプレカットオーダーもお任せください。まずは【無料サンプル】にてパイナルフォームをチェックしてみませんか?

パイナルフォーム商品はこちら

断熱材ランキングのまとめ

断熱材選び

以上が主要のおすすめ断熱材のランキングになりますが、皆様はどの断熱材が気になりましたか?

断熱材のランキングとは言っても、冒頭でお話した通り、住宅の構造や築年数や環境などによって選ぶ基準はそれぞれです。また、各ご家庭の予算や状況もあると思います。同じ断熱材でも扱っているメーカーや販売店によっても特徴や価格が変わってくることもあります。そのため、色んな側面から見ての判断になるので一概にランク1位がどの断熱材なのか、順位をつけるのは難しいです。

パイナルフォーム

ですから、皆様が多少の知識を付け、ご自身の自宅に合ったものをしっかり選ぶことが最適な断熱材選びだと思います。ただ、専門的な部分も多いのはありますから、そういったところは専門業者へ伺った上で判断することをおすすめいたします。

そして、建売の場合やハウスメーカーによって既に既定のものがあることもありますから、事前に内覧の際などに伺うことをおすすめいたします。

住宅内覧の重要性
最後に弊社で取り扱っているポリスチレンフォームの一種であるパイナルフォームは、総合的にみてもかなり優れている商品です。長く住む住宅には嬉しい長期安定型ですし、住宅の寿命に関わる結露にも強いです。
施工性にも優れていることで工期の短縮や現場の方にも重宝されます。是非、一度【無料サンプル】にて実感してみてください。

断熱材.jp監修者コメント

監修者コメント

堀 清憲(気密測定技能者)
Hori  Kiyonori

しっかり断熱をすることで、省エネ効果の高い住宅になることは容易に想像できますが、もう1つ大きなメリットがあります。断熱性能の低い家に住んでいる場合と高断熱住宅に住んでいる場合とでは、健康に対する弊害が生じる可能性も異なります。断熱は家の基本性能。皆さんが快適に暮らせるよう断熱材を通してお手伝いしていきたいと思います。

おすすめの断熱材商品はこちら

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