床下の断熱材で気を付けたい事|知識 おすすめ

床下の断熱材で気を付けたい事

寒い季節になってくると感じる床の冷たさ。床が冷たくて暖房を入れても中々温まらなくて、冬の暖房費が気になることもあるのではないでしょうか?

床下断熱材

床下の冷たさを回避するために、床暖房を施工する人もいますが、一番はしっかりと断熱することが重要になります。これから新築を考えている方や、既に住んでいる住宅で床下を気にしている方など、この記事を参考にしていただければと思います。
断熱の工法や、使用する素材、DIYが出来るものなのか?など様々な面から床下の断熱材について解説していきます。

今回の記事のポイント
✓冷たい床から回避できる方法がわかる
✓床下断熱の工法がわかる
✓床下に使用可能な断熱材の特徴がわかる

更新日:2023/5/24
初稿:2021/10/21

《目次》
断熱材は冷たい床を回避するのにおすすめ
床下の断熱には2種類ある
断熱材の特性とメリット・デメリット
床下の断熱材についてまとめ

床_断熱材

断熱材は外気の侵入を防止するために、寸法などピッタリに施工する必要があります
それにより、断熱材としての機能を果たし、快適な住まいが手に入ります。

同時に、製品によってはさまざまな建築設備にも使用され、条件に合わせて対応・製造することも可能なので各 会社に確認して購入することがおすすめです。弊社でもパイナルフォームのオーダーやプレカットなどご希望がございましたらご相談にのりますのでお気軽にお問い合わせください。

断熱材は冷たい床を回避するのにおすすめ

床の冷たさと無縁になりたい方には断熱材を施工することがおすすめ!
断熱材は外気の侵入を防ぎ、部屋の気密性を高めることができるので、人にも住宅にとってもメリットがある方法になります。気密性を高めることは非常に重要で、いくら断熱材を厚く施工したとしても隙間があっては意味がありません

断熱材は大きく分類すると繊維系発泡樹脂系の2種類に分かれます。どちらも素材の中に空気の層を設けることで断熱性を確保しています。この2つの分類の中でも素材の種類は以下の通り、複数にわかれており、それぞれに性能や特徴があります。

【繊維系】

  • グラスウール
  • ロックウール
  • セルロースファイバー
  • ウール(羊毛)やコルク

【発泡樹脂系】

  • 押出ポリスチレンフォーム
  • ビーズ法ポリスチレンフォーム
  • ウレタンフォーム
  • フェノールフォーム

 

断熱材でいうと熱伝導率の数値が低ければ低いほど断熱性能は上がるとされています。
ただし、熱伝導率だけを見て判断をすると、後々になって判断を誤ったという結果にもなり兼ねないので、しっかりと施工方法や経年劣化の恐れなど、全体を含めて検討することが大切です。

床_断熱材

床下の断熱には2種類ある

床下からの冷えなどを考えた際に断熱材を用いて床下の断熱を行う場合には2種類の工法があります。
ひとつは【床断熱工法】で床下に断熱材を施す工法になります。もうひとつは【基礎断熱工法】といって建物の基礎部分から断熱をする工法です。
どちらも室内の底部分から断熱材を利用しますが、それぞれ特徴が異なります。

【床断熱工法】
床断熱工法とは室内のフローリング材の下の部分で断熱をする工事です。
床からダイレクトに断熱材を施工するので底冷えなどを抑え床暖房などの効率もよくなります
ただし、施工する際には注意も必要で、床と断熱材の間に隙間ができるとせっかくの効果も薄れてしまうので、隙間が出来ないようにしっかりと施工することが求められます。

DIYなど、自分たちで断熱材を敷く方もいるようですが、断熱材の種類によっては厚みを均等にしたり、配線などがある場合の細かい部分の施工では隙間ができやすいので気を付けましょう。

床断熱_パイナルフォーム

その点、弊社で取り扱っているパイナルフォーム商品はボード状の断熱材となり、隙間なく施工するのには最適な断熱素材です。プレカットによってサイズ指定や、微調整などその場でカットすることも出来るのでおすすめです。

施工性の良さから職人さんの間でも重宝される逸材です。性能を見ても優良断熱材として長期安定型なパイナルフォームは極寒の北極でも約40年と断熱性能の低下が見られなかった優れ物です。無料サンプルや業者向け特別仕切り価格お見積りなどもございますのでお気軽にお問い合わせください。

【基礎断熱工法】
床断熱と比べると基礎断熱は施工がしやすく気密性も取りやすいです。
そして、基礎部分で断熱をするため、床下空間を空間利用することも可能です。床下に貯蔵庫としてパントリーを設ける方もいらっしゃるようです。

しかし、基礎に使用されるコンクリートは完全に乾ききるまでに時間を要します。その間、湿気を放出するので24時間換気システムなどを導入する必要があります。換気が上手にできないと床下で結露が起き、カビなどの発生に繋がるので注意が必要です。
また、基礎断熱の場合、断熱材を通り、シロアリが登ってきてしまう恐れも考えられるため、シロアリ対策も必要に応じて検討することが良いでしょう。

基礎断熱
基礎断熱についてもっと知りたい方は下記コラムを参考にしてみてください。
また、断熱材のことや工法についてのご相談やご質問などございましたらお気軽にお問い合わせください。

断熱材の特性とメリット・デメリット

続いては、前途でお伝えした複数の断熱材の特性とメリット・デメリットをご紹介していきます。
床下の断熱材としては不向きな物もあるので注意してください。

◆ グラスウール

グラスウールはリサイクルしたガラスなどを繊維状に加工した断熱材です。最大のメリットは価格が安いことで手軽に手に入れやすいこと。国内で最も多く使われてきた素材と言っても過言ではありません。

しかし、湿気に弱く耐久性や経年劣化も起こりやすい素材として断熱性能の長期的な見込みが薄いのがデメリットとしてあります。そのため、現在ではあまりオススメはされていないようですが、コスパ重視の方や、数年後にリフォームやリノベーションありきで考える方には向いているかもしれません。

グラスウール_床下

また、グラスウールは湿気に弱い上、綿状の断熱材になるため、基礎部分での使用は不向きです。床断熱の場合であっても重力によって綿が沈み隙間ができやすい傾向にもあります。そのため、どちらかというと床や基礎ではなく、壁や天井での使用が多く見られます。

◆ ロックウール

ロックウールは岩石を主原料とした鉱物繊維です。原料が岩や石なので耐火性があります。以前、問題になったアスベストと似ているとイメージされやすいですが、アスベストの石綿とは別物になります。

大きなメリットはやはり耐火性、耐熱性です。中には保湿性や吸音性を謳う方もいらっしゃいますが、正直、大きな効果とは言い難いです。逆にデメリットはグラスウールと比較しても重さがあり、曲げたりもしにくいので施工技術が問われます。

 

◆ セルロースファイバー

セルロースファイバー_床下

セルロースファイバーは古紙や新聞紙を原料としたエコな断熱材です。海外では一般的な素材の一つですが、日本ではまだあまり認知が低いようです。

綿状の断熱材として上記2つと同等の性能を持ち、防音材としても高い性能を持っていることが特徴でもあります。ただし、エコな素材ではあるもののコストが高く、取り扱い業者も少ないのがデメリットでもあります。

◆ ウール(羊毛)やコルク

ウールやコルクといった自然素材の断熱材は自然の調湿効果がありシックハウスの軽減にも繋がり人体にも優しいとされます。古くから保温性の高さに優れ、断熱材以外にも様々なところで利用されてきました。自然素材の力で保温と速乾性を保ち、省エネでエコですが、ロックウール同様に費用が高く施工業者も少ないのがデメリットです。

羊毛_断熱材

続いてはボード状の断熱材です。一般的には床断熱・基礎断熱にはボード状の断熱材が採用されるケースがほとんどです。

◆ 押出ポリスチレンフォーム(XPS)

押出ポリスチレンフォームは別名XPSとも言われ、ポリスチレン樹脂に発泡剤と難燃剤を混ぜ合わせ、発泡させながら押し出してつくる断熱材です。商品名でいうとスタイロフォームなどが有名で、ボード状なので外張り断熱や床下基礎断熱に向いています
ポリスチレン樹脂を使っていることで湿気などの水気にも強く軽量でどんな形にも成型できる特徴があります。原料からもわかる通り、耐火性には弱い部分があり、熱によって溶ける可能性があります。

◆ ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)

ビーズ法ポリスチレンフォームは押出ポリスチレンフォームと原料は同じですが、製造工程が異なります。ポリスチレン樹脂と発泡剤などを混ぜたものをビーズ状にし、発泡させることで細かな気泡を多くつくります。一般的には発泡スチロールとしても多く利用されています。

ビーズ法ポリスチレンフォーム

XPS材もEPS材も型によって自由に成形ができるので、サイズ指定や特殊な形状でも製造することが可能です。また、発泡スチロールですから、耐水性は抜群で軽量、そして耐久性や衝撃性も高く施工性にも優れています

XPS同様に熱に弱いところやグラスウールなどに比べると価格も高価になります。

弊社で取り扱っているパイナルフォームはこのビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)になり、幅広い分野で利用されています。成形が自由でプレカットをして納品も可能なので隙間なく手軽に施工することができます
まずは無料サンプルで本物を実感してみてはいかがですか?納品や配送などの各種サービスについてもお気軽にお問い合わせください。

◆ 硬質ウレタンフォーム(PUF)

硬質ウレタンフォームは「吹き付け」とも呼ばれ、現場で材料を混ぜ、特殊な機械によって吹き付け発泡させます。小さな隙間でも吹き付けによって埋めることができるので気密性は確保しやすいです。

しかし、特殊な技法を用いている為、誰でも簡単に施工することは難しく、技術者によっての施工になるので工賃や材料、基材なども含めコストが高いケースがあります。また、技術者の方でも経験が浅い場合にはムラができたり厚みが均等でないこともあるようなので、信頼できる業者にお願いすることが大切です。
そして、このウレタンフォームも床下や基礎よりは基本的には壁や天井に採用されることが多いです。

吹き付け_硬質ウレタンフォーム

◆ フェノールフォーム(PF)

最後はこのフェノールフォームですが、フェノールフォーム樹脂に発泡剤や硬化剤を混ぜてつくられているので気泡の構成が極めて高く、長期安定性や耐火性が見込まれます。断熱材の中でも上位にくるほど断熱性能が高く、高性能ではありますが、コストもその分掛かります
他の断熱材と比較しても一番高価な断熱材かもしれません。
そのため、まだ認知度も低く、一般的な断熱材とは言い難い素材になります。

 

以上が主な断熱材とその特性、メリット・デメリットになります。
どの断熱材にも向き不向きがあったり、家の構造や求めるものによって選ぶ基準は変わってきます。そして、断熱材の一番の目的を考えつつ、どんな空間が理想なのかをよく検討してから選択しましょう。

床下の断熱材についてまとめ

床下の断熱材や工法についてご理解いただけましたでしょうか?
特に基礎部分などは専門的な知識や技術が必要になるので、中々ご自身で自宅をリフォームしたりするのは難しいかもしれません。

もし、自分たちで施工をする際には床を剥がしたり、基礎の隙間から潜り込むなど十分な注意を払って進めてください。また、断熱材との間に隙間ができてはいけないので均等に敷き詰めることや、素材によっては防湿シートなどを使って湿気対策をする必要があるので気を付けましょう。

断熱材_パイナルフォーム

断熱材の施工は素材によっても多少違いますが、手間が掛かる場合や、天候によって左右されるケースもあります。パイナルフォームのように軽量でサイズもぴったりな断熱材であれば工期の時短にも繋がります

現在では、床や基礎だけに留まらず、壁や天井、屋根など住宅のいたるところで断熱材が施工されています。断熱材を住宅全体で施工することで高気密高断熱な住宅をつくることができます。

高気密高断熱になることで冷暖房機器などの光熱費削減にも繋がり省エネ住宅が実現します。世界的な環境問題も背景にあり、国としても省エネ基準を満たしたZEH住宅HEAT20などの基準が設定され、推奨されています。

まさに、今の住宅事情に相応しい断熱材とも言えるパイナルフォームでお家の断熱化を考えませんか?
業者様だけでなく、個人の方にも無料サンプルをお試しいただくことが可能です。また、業者様には特別仕切り価格無料見積りもあるので是非、お気軽にお問い合わせください。

断熱材.jp監修者コメント

監修者コメント

杉森 康裕(気密測定技能者)
Sugimori  Yasuhiro

断熱材は建物の性能の「柱」となる重要なポジションを担っています。私たちは一貫して「より良い住宅のお手伝い」をモットーに断熱はもちろん、気密や工法に関わる商品の提案・サポートを行っています。多くの方に『松原産業のパイナルフォーム』をご採用頂けるように精進していきますので是非よろしくお願い致します。

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