壁の断熱材って?特徴や注意点について|おすすめ 種類 リフォーム

壁の断熱材って?特徴や注意点について

外気温の影響を避け、家の中の温度を一定に保つとされる断熱材。
「夏は涼しく、冬は暖かい」そんな住宅は誰しもが理想とする家ではないでしょうか?
そんな理想の家を実現するためには、断熱材がとても重要な役割を果たしています

快適な家_断熱材

今回は、断熱材の中でも壁の断熱材についてご紹介していきたいと思います。
これから新築で建てる方も、リフォームやリノベーションを検討されている方にも参考になるかと思います。是非、家づくりの重要なポイントとして壁断熱の特徴や注意点を知っていただければ嬉しいです。
この記事を読んで、一年中快適な住宅を目指しましょう!

今回の記事のポイント
✓壁断熱の主な工法が学べる
✓壁断熱施工時の注意点がわかる
✓壁断熱のリフォームについてわかる

更新日:2023/6/23
初稿:2021/12/28

《目次》
壁断熱の工法は主に3つ!
壁に断熱材を施工する際の注意点
断熱材は構造に適したものを使おう!
壁の断熱材をリフォームする場合
壁の断熱材について~まとめ~

 

まず、始めに壁断熱をする際に用いられる、断熱材の種類について簡単にご説明いたします。
断熱材は「繊維系」「発泡プラスチック系」の2つに大きく分類されます。繊維系は「グラスウール」や「セルロースファイバー」などが代表的で、細い繊維の間に空気を閉じ込めることで断熱性能を発揮します。一方の発泡プラスチック系は、弊社でも取り扱っている「パイナルフォーム」、他には「スタイロフォーム」などが代表的です。発泡プラスチック系は軽くて耐水性があり微粒子の粒の中に空気を閉じ込め、高い断熱性能を発揮します。

知っておきたい断熱材のこと
壁の断熱材では、比較的どの断熱材でも適合しますが、工法によっては難しい種類のものもあるので事前に確認することが必要です。特に、室内側に断熱材を施す場合よりかは、外壁での断熱を試みる場合にはサイディングと張り合わせることが多くなるのでボード状の発泡プラスチック系がおすすめです。
壁断熱_パイナルフォーム

断熱材の種類だけでなく、充填工法外張り断熱工法など、工事内容によって費用は異なります。簡易的に断熱性能を高めたい場合など、工事が不要な断熱壁紙や断熱シートを貼る方法もあり、こちらは自分でDIYすることも可能です。ただし、断熱材を施工するよりも性能や効果は薄いので、あくまでも簡易的にワンシーズンのみの使用などが望ましいでしょう。

それぞれに特徴やメリットがありますから、自分たちの生活に適した断熱材、工法を選んで、快適な空間をつくっていきましょう。弊社で取り扱っている「パイナルフォーム」は高品質で断熱性能も高く耐久性にも優れている優良断熱材です。無料サンプルもご用意しておりますので気になる方は一度、お手元で実感してみてはいかがでしょうか?

壁断熱の工法は主に3つ!

壁の断熱を工事をする場合には主に3つの工法が用いられます。先ほども少し出てきましたが、「充填断熱工法」「外張り工法」「吹込み工法」の3つになります。

【充填断熱工法】

壁断熱_パイナルフォーム

この工法は、日本の木造住宅では最も多く使われていると言っても過言ではないほど一般的な工法です。壁の中の柱と柱の間にボード、または綿状の断熱材を入れたり、液体を吹き付けて充填していく工法になります。

充填工法のメリットは、比較的施工価格が安く抑えられたり(材料にもよる)、使用できる断熱材の種類が多いこと、そして外壁の影響も少ないとされます。綿状の断熱材の場合、施工も簡単ですが細かい箇所の隙間を埋める難しさや、隙間ができやすかったり厚みが均等になりずらいなどのデメリットもあります。

【外張り工法】

外張り工法

外張り工法とはその名の通り、建物全体を外から覆う工法になります。外壁と構造の間に断熱材を施工するので、主にボード状の断熱材を使用します。全体を覆うことで建物の気密性も高まり、壁などに結露なども起こりにくいとされています。

しかし、断熱材を施工する範囲も広くなりますから、コストが高くなりやすい傾向にもあります。ただし、断熱性能の高さや、外からすっぽり覆う形から施工性にも優れ、劣化しているような壁、中古物件などのリノベーション住宅でも人気があります。

外張り断熱工法は、RC・S造の壁にも最適で、決まった鉄骨造があるのでそれに合わせてサイズや幅をカットしていかなくてはいけません。そのため、パイナルフォームなどのEPS建材が向いていることがよく理解できます。ボード状のEPS材はプレカットやその場での切断も可能で施工性に優れています。

また、型枠と兼用できることで現場の効率も上がり生産性もアップ加えて省エネになるのはとても画期的です!
大きなデパートや、タワーマンションなどが増えたことで、RC・S造の需要も高まり、断熱材の性能も機能も進化を遂げてきました。そして何よりも、昔に比べ施工が簡易的になったことや、それによって工期短縮になることで各方面での仕事の生産性が上がるのは間違いないでしょう。

壁断熱_パイナルフォーム

【吹き込み工法】

吹き込み工法は特別な工事や技術が必要な工法になります。断熱材の原料を専用の機会を使って現場で混ぜ合わせ、材料をつくっていきます。吹き込みといって、隙間や構造内にまんべんなく断熱材を吹き込めるため、気密性も取りやすいです。

壁断熱
ただ、耐水性に弱く、吸水してしまうと重みによって沈んでしまい、断熱効果を果たさなくなってしまうので注意が必要
結露対策防湿シートの利用なども含めて検討する必要があります。また、その場で材料をつくったり、乾くまでに時間が掛かったりするので天候によっては工事が難しいなど、天候に左右されることもあります

 

以上が、壁に断熱材を施工する場合の主な工法になります。
断熱材の種類だけでなく、工法や工事によって効果や性能も異なり、メリット・デメリットもそれぞれです。各ご家庭によって優先順位も異なりますし、選ぶ基準も違うと思います。

もし、断熱材のことについてご相談やお問合せがございましたらお気軽にご連絡ください。

壁に断熱材を施工する際の注意点

ここからは壁に断熱材を施工する際の注意点について解説していきたいと思います。
断熱材を施工する際にキーワードとなるのが、「隙間」や「厚み」です。断熱材は隙間があっては、そこから外気が侵入してきたり、空気の移動が行われるため、断熱性能を一定に保てなくなります。袋状の商品だと筋交いやコンセントなどの配線部分では、そのままの使用が難しく、形に合わせて切り取って施工する必要があり、熟練の技術が必要です。

また、断熱性能を高めるのには厚みを出すことが効果的とされ、厚ければ厚 いほど断熱効果は高まり厚みによって防音に繋がるともされます。よって、断熱材を施工する際には隙間が出来ないように施工することや、厚みを均等にすることが重要とされています。

パイナルフォーム
その点、断熱材のパイナルフォームはボード状で、好きな厚みを選ぶこともでき、厚みが均等です。そして、プレカットオーダーやサイズ指定によって隙間なくぴったりと施工することが可能なので、事前にサイズ等がわかっていれば、そのサイズに合わせて納品することもできます。
注文や納品の流れについては ⇨ コチラ

断熱材の中でも、現在に至るまで、日本で一番普及してきた「グラスウール」を採用した場合の注意点はどんなところでしょうか?
グラスウールは壁以外でも天井などにも使用されますが、主な原料はガラスになります。
細かなガラス繊維の中にたくさんの空気を含み、その空気層によって保温する仕組みになります。断熱材の中でも安価で軽く、燃えにくいという性質を持ちます。しかし、グラスウールの弱いところは水分にあります。

グラスウール

グラスウールは水分を含むと空気層がなくなり、繊維同士がくっつき、断熱性能を低下させます。さらには、水分が蒸発しにくく停滞し、カビや腐食の原因になりかねません。

そうなってしまうと断熱材としての役割だけでなく、住宅の構造部にも悪影響を及ぼしてしまいます。そうならない為にも、グラスウールを選択した場合は、防湿することが大切になってきます。

この性質を理解した上で、グラスウール商品は防湿カバーで覆われている製品が多いです。施工の際にはそのカバーを破らないように気を付けましょう。また、防湿カバーが付いていない商品は、施工した後に防湿シートも張り合わせて施工する必要があります

断熱材は構造に適したものを使おう!

構造_住宅

壁断熱に限らず、住宅の断熱材を考える際には、住宅の構造を知ることも重要です。
一般的な木造住宅の他にも、鉄筋コンクリートや鉄骨造など、今では様々な構造があります。それぞれの構造によっても、実は適している断熱材や工法があります

例えば、木造の家では、内断熱の充填工法が良いとされていますが、鉄筋コンクリートなどは木造よりも熱を伝えやすい素材になるので、外断熱が向いていると言われています。それぞれの構造を知って、断熱材の特徴と合わせて施工することで、相乗効果となり、自然と断熱性能も高まります

外張り断熱_パイナルフォーム

コンクリートは木材に比べ、熱伝導率が高いので「温まりにくく、冷めにくい」といった性質を持ちます。
そのため、断熱工事をしていない鉄筋コンクリートの家は冬場は住めるような家ではなくなってしまい、冷暖房設備や光熱費などのコストもバカになりません。

先ほどもお話したように、鉄筋コンクリート(RC・S構造)の住宅にはボード状の断熱材で外張り断熱工法が最適です

壁の断熱材をリフォームする場合

壁の断熱材をDIYでリフォームしようと考えている方も少なくありません。一番手軽に行えるのは先ほども紹介した断熱加工されたタイプの壁紙やシートを貼ることです。既存の壁にそのまま貼るだけなので非常に簡単です。しかし、断熱に比べると効果は低いので、しっかり断熱をしたい場合には、高性能な断熱材を壁の内側に施工するのが一番です。

実際に、壁の断熱リフォームをする際には、壁の解体や仕上げも行うので大掛かりな工事となり、建築の知識が必要になることもあり、正しく施工しないと効果は発揮されません。そのため、専門の業者に依頼して、内部の調査も含め状態を診断してもらい施工をお願いするのが最適です。

住宅_断熱リフォーム

特に、自然素材やグラスウール、ロックウールなどの綿状の断熱材は厚みや隙間を上手に埋めることが難しく劣化スピードも早いため、内部結露を起こしてしまったという事例も多いです。中でも開口部と言われる窓やサッシ、玄関、そして風呂や洗面所といった水や湿気が多い場所付近の壁は注意が必要です。

パイナルフォーム

硬質ウレタンフォームや、弊社のパイナルフォームなどの断熱材は耐水性にも耐久性にも強い性質なので、水回りや開口部といった部分に活用しても安心です。

また、発泡 プラスチックは軽量で均等な厚みが出せ劣化もしにくいです。そして何よりも高い気密を確保できます。そのため、寒い地域でも部屋の温度を一定に維持することが可能になり、注目されるようになりました。

断熱材は種類も施工方法も多様な上に、施工には知識と技術が必要になります。もし、仮にずさんなリフォームや施工をされてしまったとしても、完成してしまえば壁内部に隠れてしまうので気付くことも、確認することも難しいでしょう。そうならないためにも、リフォームや工事をお願いする際には信頼や実績のある会社を選ぶことが重要です。

断熱材のことで何か気になることや、ご相談・ご質問がございましたら、お気軽にお問合せください。

壁の断熱材について~まとめ~

壁の断熱材については以上になります。先ほどもお伝えした通り、断熱材の種類や工法は様々で、素人が簡単に判断できるものではありません。だからと言ってハウスメーカーや工務店に全てを任せきりにするのも心配になりますよね。
そんな時はインターネットなどで検索し、少しでもいいので断熱材の知識を知り、身に付けてから、ご自身で納得のいくものを選ぶことがおすすめです。

現在は、多くの住宅でパネルやボード状の断熱材を採用することが増えています。それは気密性の高さや、高断熱化が図れるというメリットからです。発泡スチロールと同様の素材であるパイナルフォーム商品は、耐水性にも強く、プレカットによって隙間なく施工することが可能です。繊維系の断熱材と比べても劣化スピードが遅く、極寒の地でも約40年間と断熱性能が低下しないという実績を持つ、長期安定型の断熱材と言えます。

パイナルフォーム商品をご覧になりたいかたは無料サンプルにてお手元で本物を実感することが可能です。また、業者様向けに特別仕切り価格無料見積もご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

断熱材.jp監修者コメント

監修者

杉森 康裕(気密測定技能者)
Sugimori  Yasuhiro

断熱材は建物の性能の「柱」となる重要なポジションを担っています。私たちは一貫して「より良い住宅のお手伝い」をモットーに断熱はもちろん、気密や工法に関わる商品の提案・サポートを行っています。多くの方に『松原産業のパイナルフォーム』をご採用頂けるように精進していきますので是非よろしくお願い致します。

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